アマゾンでは2021年にアンディ・ジェシーがジェフ・ベゾスからCEO職を引き継いで以降、幹部の離脱が相次いでいる。
アマゾンの上級副社長を務めたカーニーは、「政治とテクノロジー業界の最高のレベル」で仕事をしてきたため、エアビーアンドビーのポリシーを部門を率いるのに「最適な人物」だと、エアビーアンドビーCEOのブライアン・チェスキーは声明で述べた。
9月からエアビーアンドビーでの職務を開始するカーニーは、「タイム」誌で20年間ジャーナリストを務めた後、2011年から2014年までオバマ前大統領の報道官を務め、2015年からアマゾンに勤務していた。彼は、2022年初頭に暗号通貨のファンドに転職したクリス・レーン(Chris Lehane)の後任として、コミュニティを強化していくとエアビーアンドビーは述べている。
カーニーは、アマゾン在籍時にCEOの直属の部下として同社の広報を担当し、ワシントンDCの議員やその他の有力者との関係構築を試みていた。しかし、彼は強引なアプローチで一部の人々を不快にしたと報じられ、ジェシーは現在、議員たちとより外交的なアプローチを模索しているとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は書いている。
アマゾンの最大の課題の一つには、反トラスト法の成立への意欲を高める議会との戦いが含まれる。同社はまた、社員たちの組合結成の努力を妨害しようとしたと主張する議員からの批判にも直面している。CNBCが入手したメモの中で、ジェシーは「カーニーの後任をすぐに探し始める」と従業員に伝えていた。
アマゾンでは、今から約1カ月前に消費者担当チーフのデイブ・クラークがサプライチェーンソフトウェアの新興企業に移るために退社した。また、フルフィルメント業務担当上級副社長のアリシア・ボラー・デイヴィスと輸送サービス担当副社長のデヴィッド・ボーズマンという黒人の上級幹部2人が6月に退社しており、2021年には他にも複数の社員が退社したニューヨーク・タイムズ(NYT)は報じている。
カーニーはアマゾン時代に物議を醸す言動でも知られていた。2019年に彼はツイッターで、メジャーリーグの審判たちを「太りすぎで糖尿病で目が不自由な老人の集まり」と呼び、反発を招いた。また、同年のテックカンファレンスではトランプ政権を非難し、その後、その発言を訂正した。