インドのフィンテックも
キムはまた、急成長を遂げるフィンテック分野にも成長の機会を見出し、特にインドや東南アジアに巨大なポテンシャルを感じている。「フィンテックは人々の貯蓄や投資の方法を再発明することが可能で、その上でAIが重要な役割を果たす」と話す彼は、その一例としてインドのベンガルール(バンガロール)に拠点を置くNIRAを挙げている。
2017年設立のNIRAは、少額の個人融資を提供するアプリを運営し、AIを活用することで、与信プロセスを迅速化している。同社は2019年に、大手アクセラレーターTechStarsが運営するメンタープログラムを修了し、Google for Startupsのインドのプログラムを卒業した。
世界銀行のデータによると、インドの成人のほぼ4分の1にあたる2億3000万人が今でも銀行口座を持てないでいる。「銀行口座を持たない人が多いことはある意味では大きな課題だが、別の意味では大きなチャンスがあるとも言える」とキムは話した。