5万円台のグーグル製5G対応「AIスマホ」Pixel 6aハンズオン

グーグルのTensorチップを搭載する5G対応Androidスマートフォン「Google Pixel 6a」

Google(グーグル)が新しい5G対応スマートフォン「Google Pixel 6a」を7月28日に発売する。グーグル独自設計の「Tensor」チップを載せた5万円台の高機能スマホだ。上位モデルの「Google Pixel 6 Pro」や価格帯が近いアップルの5G対応「iPhone SE」と比べながら、Pixel 6aのファーストインプレッションを報告する。

独自設計「Tensor」チップによる便利機能が充実


グーグルは2021年に、独自設計のシステムオンチップであるTensorを載せたPixel 6シリーズを発売した。Tensorチップによる高度な言語認識、カメラ機能が飛躍を遂げたことで、Android陣営の中でも異彩を放つスマホとしてPixel 6シリーズが注目されるようになった。筆者もPixel 6 Proを日々使いながら、精度の高い音声文字起こしに対応する「レコーダー」アプリにいつも助けられている。


精度の高いリアルタイム音声文字起こしを実現した「レコーダー」アプリは、現在Google Pixelシリーズにのみ提供されている

Pixelスマホの「aシリーズ」は、フラグシップの性能や人気の機能を受け継ぐ廉価機に位置づけられる。2019年に誕生したPixel 3a/Pixel 3a XL以来、グーグルはフラグシップから半年〜10カ月前後が過ぎた頃にaシリーズを投入してきた。

Pixel 6aは2021年8月に発売されたPixel 5a(5G)の後継機。グーグルのオンラインストアではSIMフリー版が税込5万3900円で買える。5G対応で、カメラやAIによる言語認識に実用的な機能が揃うスマホとしてビジネスパーソンにもおすすめだ。国内の通信キャリアはauとソフトバンクが取り扱う。aシリーズとしては初めて3色のカラーバリエーションも揃えている。

発売時にはAndroid 12を搭載して出荷するが、次期Android 13の提供が始まればいち早くアップデートにより対応することをグーグルは予告している。Android OSの新機能をいち早く試せるスマホであることから、代々Pixelシリーズはギークなガジェットファンにも支持されてきた。

AIカメラや自動言語認識の実力は「Proなみ」


Pixel 6aは6.1インチの有機ELディスプレイを搭載する。背面のメインカメラは広角・超広角のデュアルレンズ仕様。画像合成により暗い場所の写真も明るく色鮮やかに記録する「夜景モード」も搭載する。上位のPixel 6 Pro/Pixel 6よりもシンプルなイメージセンサーを搭載していることを感じさせないほど、Pixel 6aが記録できる写真・動画のクオリティは安定している。


広角・超広角対応のデュアルレンズカメラを搭載


暗い場所でも色鮮やかで精細感の高い写真を撮影できる

AIによる音声認識を活用する「レコーダー」アプリや、YouTubeの動画に自動で字幕をつけられる「自動字幕起こし」の機能も、同じTensorチップを搭載するPixel 6シリーズの3機種は変わらない使い勝手を実現していた。自動字幕起こしは、例えば海外ニュースのYouTubeチャンネルを見ながら外国語の聴き取り学習にも役立つ。
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編集=安井克至

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