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2022.07.24

オバマに認められた女性が「『草の根女性リーダー』を讃えたい」理由

オバマ大統領(当時)とフィッシュ・東光・厚子氏(左から3番目)


フィッシュ・ファミリー財団では、過去5年にわたり「チャンピオン・オブ・チェンジ日本大賞(CCJA)」を行なってきた。過去5年間の総応募者数は37都道府県782人にのぼる。17年度の大賞は、児童養護施設等を巣立った若者の自立支援を行う高橋亜美(アフターケア相談所「ゆずりは」所長)。18年度は、DV、貧困、災害といった女性の人権を脅かす課題に長く取り組む、正井禮子(NPO法人女性とこども支援センター ウィメンズネット・こうべ代表理事)。19年度は、障害と女性という複合差別解消に取り組む藤原久美子(DPI女性障害者ネットワーク代表)。20年度は、在日ブラジル人児童の教育を担う西クレオニセ(エスコーラネクター校長)が受賞した。5回目の21年の同賞には、全国から過去最多となる203件の推薦応募があり、次の7名の女性が表彰された。

牧野友香子(デフサポ 代表取締役)※大賞
難聴障害児の教育環境支援

秋本可愛(Blanket代表取締役)
介護・福祉事業者向け採用・育成支援

ゴージャス理枝(女性を元気にする会 会長)
食糧支援を通した孤立世帯や困窮世帯支援

土肥いつき(トランスジェンダー生徒交流会 主催者)
保育園児から高校生まで性別違和を持つ生徒の集まりを主催

中島かおり(NPO法人ピッコラーレ 代表理事)
孤立している妊婦の相談支援や居場所づくり

中山薫子(NPOパラキャン 事務局長)
障害者スポーツを通した社会変革

山本康世(認定NPO法人オリーブの家 理事長)
DVや貧困の悲しい連鎖を断ち切る親子支援

「日本においても、社会課題に直面したときに、勇気を持って自ら行動を起こし、地道に活動を続け、地域社会の課題解決や新たなシステムの構築に取り組んできた女性リーダーたちがいます。彼女らの活動に光を当てることで、日本女性のロールモデルを示すことを願って、賞を設立しました。この賞を通じて、受賞者のみなさんの思いやアイデアを、多くの人たちと広く共有し、他の女性にも『私もできることをやってみよう』という変化が生まれればと思っています」(フィッシュ)

同財団は22年も、第6回目の「チャンピオン・オブ・チェンジ日本大賞(CCJA)」を開催し、社会課題や地域の問題の解決を目的に活動している女性を対象に、7月31日(日)まで他薦のみの推薦募集を行っている。12月に表彰式を行う予定だ。大賞受賞者には賞金100万円が贈られる。Forbes JAPANはメディアパートナーとしてサポートする。

「これまでのCCJA受賞者の数は34名にのぼります。みな本当に素晴らしい活動をされ、『信念』がある、素晴らしい女性たちです。その行動が社会の『本当のニーズ』に応えているか、を大事に選んできました。これからもCCJAを続けていくことはもちろんですが、私たち財団で行ってきた『JWLI』など4つのプロジェクトの卒業生の『エコシステム』を展開していきたいですね。

なぜなら、彼女たちがつながることで新たな力が生まれると思っているからです。現在までの卒業生120人がつながる機会が、コロナ禍でオンラインだったことではじめて実現しました。そして、先日は、軽井沢で直接集まる機会もできました。今後は、こうした地域のリーダーたちが高い視座を持ちながら、激動する世界の動きを踏まえたうえで、大きな発想を持ちながら地域を変えるということができるよう、サミットなども開きたい。CCJAや財団の活動を通して、よりよい社会をみんなでつくっていく意義と喜び広めていければと思っています」

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