しかし、私は企業が優秀な人材を見逃すことなく採用できる手助けをするキャリアコーチとして、また多くの求人面接と採用を経験してきた者として、一見無害に見える小さな面接のミスが、思わぬ不採用につながることを誰よりも良く知っている。
ここでいくつかご紹介するのは、仕事をとり逃がしかねない面接における微妙なミスの例だ。
1. 会社には興味を示すが、役割には興味を示さない
通常、候補者がこの面接のミスに陥るのは、ただ入社したい、あるいは募集している会社で働けるなら何でもいいという理由で、募集中のポジションに応募した場合だ。それは一種の媚(こび)だし面接を受け続ける役には立つかもしれないが、それだけでは職を獲得するのに十分ではない。
企業はファンを雇いたくはないからだ。雇いたいのは問題解決をする人だ。なので、その応募する役割に対する考えと、そのポジションの責任をどれほどきっちりと果たすことができるかを話すことができなければ、それをうまく伝えることができた他の誰かに抜かされてしまうだろう。
2. 関係ないことを過剰にアピールする
10年前に就いた大好きだった最初の仕事や、誇りに思っている副業、自分のキャリアの中で最も重要だと思っている大きな成果について、つい話したくなるかもしれない。しかし、もしその情報を伝えても、それがなぜあなたが適任者であるのか、あるいは会社の文化に合っているのかということにつながらなければ、かえって邪魔になることが多い。
無関係なことを過度に話すと、面接官はなぜあなたのいっていることがこの採用に重要なのかを自分で考えなければならなくなる。しかし、面接官にあなたの話を組み立てさせると、彼らはたいてい間違った推測をするか、もしくは推測はあきらめて、わかりやすかった別の人を選ぶことになる。
3. 質問に答えるときの熱意に欠ける
もちろん、人にはそれぞれ個性があるし、新しい仕事を得るために自分ではない人間にならなければいけないということではない。とはいえ、質問に対する答えが極端に短かったり、単調な声で答えたりすると、面接官に「本当にこの仕事に興味があるのだろうか」と疑われる可能性がある。