環境だけでなく、健康やウェルビーイングも重視
今や日本の多くの企業がSDGsの達成に向け活動しているが、それらを先導してきた企業の一つがナイキだ。二酸化炭素の排出量削減やエコ素材の使用などの環境関連だけでなく、コミュニティや人々の存在意義を確保するための活動にも積極的に取り組み、人間のウェルビーイングに着目。
すべての人が公平で平等なスポーツの機会を得られるよう、NIKE塾や「JUMP-JAM」(自由な遊びとスポーツが融合された小学生向けの革新的な運動遊びプログラム)などのプログラムを開発し、商品以外の価値を社会に提供してきた。
ナイキCEOのジョン・ドナホー氏は、以下のようにコメントしている。
「一刻を急ぐ課題に直面した今、希望やインスピレーションを届けるナイキの可能性はこれまでにも増して意味を持つと考えます。
今、私たちは新しい世代のためにスポーツを新しく定義しようとしています。心身の健康や幸福の重視、女性や女の子への機会拡大、若者のスポーツ活動への出資やスポーツ参加の障壁の撤廃、あるいはより多くの子どもたちやコミュニティが遊びや体を動かすことの意義を感じられるような取り組みなど、さまざまな側面からより平等、活動的で包摂的な未来の形成を目指しています。
資源循環を念頭に置いたプロダクトデザイン、使用済みのフットウエアやアパレルの再活用、業界を超えた協力により、総合的排出量の削減など、気候変動の課題にもイノベーションによる解決を目指して取り組んでいます。
望ましい変化を足元から生み出すべく、私たちは今まで以上に多様で包摂性に溢れるチームとカルチャーを築くことに力を入れています。
ナイキはこれからもずっと行動し続けるブランドです。世界に向けてポジティブな変化を生み出すため、言葉だけでなく実行していきます。明るい未来を築くための力になれる限り、より良い仕事ができるように努力を続けます。私たちはこれまでにもたくさんの障壁を破ってきましたが、これから最高の未来が見えてくると信じています」
未来を見据え、人間の尊厳や幸福といった達成度を可視化しづらいSDGsにも取り組むナイキ。その一端であるNIKE塾が、現代を生きる若者のウェルビーイングの新しい地平を開く起点となりそうだ。