ビジネス

2022.07.19

革新的な企業文化を築くための3つの質問

自社の文化が継続的なイノベーションを支えていると確信している人はわずか20%だった

コンサル会社アクセンチュアが昨年末に経営幹部1000人を対象に調査したところ、自社の文化が継続的なイノベーションを支えていると確信している人はわずか20%だった。例外を除き、革新的な文化は偶然生まれるものではない。組織のあらゆるレベルで受け入れられるよう、リーダーが大事に育てているものだ。

このような職場では、人々はイノベーションを起こすことを期待されるだけでなく、そのための時間も与えられる。例えば、処方薬の価格を追跡したりクーポンを提供したりしている米GoodRxの最高経営責任者(CEO)は革新的な思考をするためにスケジュールをブロックして毎週6時間を確保している。また、Intelの「シンキングタイム」プログラムでは、毎週火曜朝に仕事から離れ、社外に出るよう従業員に奨励している。

もし、あなたの会社でイノベーションの優先順位が低いのであれば、リーダーシップや影響力のある人たちを集めて、「コミット・トゥ・イノベーション」というエクササイズを行ってみてはどうだろう。筆者の著書「Kill the Company」からヒントを得たこの手法は、革新的な活動を始めるのに3つの簡単な質問を使っている。

1. より革新的になるために、今日どんな活動から始めるか?


革新的な活動の例としては、以下のようなものがある。

・アイデア投稿のポータルサイトを立ち上げ、管理する
・業界のリソース、ベンダー、同僚との会話を通じて週に一度、新しい視点を探す
・XユニットまたはYチームメンバーと協力してアイデア構築を改善する

2. 組織のインフルエンサーとして、日々どのような行動をとって他の人の革新的な行動を促すか?


このような行動には、次のようなものがある。

・手がけている仕事を他の部門と共有し、フィードバックや専門知識を得る
・賢いリスクテイクを公に支持し、直属の部下に賢いリスクテイクを奨励する
・イノベーションの取り組みについて組織を挙げてリアルタイムに発信する

3. 今から1年後に組織がどのようなイノベーションの成果を達成するのを支援するか?


具体的な成果の例としては、以下のようなものが考えられる。

・潜在的な共同開発プロジェクトのために外部との関係を開拓・育成する
・XプロジェクトまたはYイニシアチブを実現する
・イノベーションの指標を定め、それを監視・報告する

コミット・トゥ・イノベーションの手法は、従業員が集団的なイノベーションの取り組みに貢献するための個々の方法を見つけるのに役立つ。また、イノベーションを最優先事項として伝え、それにコミットするための公開フォーラムを提供する。

セッションの後も社員にインセンティブを与えるために、Tesla(テスラ)やSpaceX(スペースX)のように革新的な活動を追跡して報奨することを検討してほしい。あるいは、従業員が積極的に取り組むことを約束したイノベーション活動の進捗を毎月報告するように求めてはどうか。時間をかけて常に再強化することで、会社の文化は現状維持からイノベーションが盛んな状態へと変化する。

翻訳=溝口慈子

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