予想されたことだが「一般に、最も裕福な国の中規模都市は、この調査で例外的に良い結果を出す傾向がある」とEIUは述べている。
パリ、ロンドン、NYはランクインせず
世界で最も人気のある都市のいくつかは、今回の調査で上位にランクインしていない。パリとロンドンは混雑や犯罪といった大都市にありがちな問題を抱え、通常ランキングではあまり良い結果にはならない。パリとロンドンはそれぞれ19位と33位で、2都市とも新型コロナをパンデミックではなく風土病として扱い始めている。
スペインのバルセロナとマドリードはそれぞれ35位と43位で、イタリアのミラノは49位、ニューヨークは51位、北京は71位だった。
ウクライナで続く戦争もランキングに影響を及ぼした。ウクライナの首都キーウはランキングに含まれなかった。一方で、ロシアのモスクワやサンクトペテルブルクなどの都市はウクライナ侵攻により「検閲が強化された」ことで順位を下げた。レポートは「ロシアの都市は西側の経済制裁により文化や環境でさらなる規制がある」とも指摘している。
東欧の近隣都市も戦争の影響で「外交的緊張が高まった」ため、安定性が低いと判断された。
また、レバノンの首都ベイルートは2020年の港湾爆発で破壊され、深刻な金融危機に直面しており、ランキングには含まれていない。
戦争で荒廃したシリアの首都ダマスカスは地球上で最も住みにくい都市としてその座を維持した。
住みやすい都市トップ10は次のとおりとなっている。
1. ウィーン(オーストリア)
2. コペンハーゲン(デンマーク)
3. チューリッヒ(スイス)、カルガリー(カナダ)
5. バンクーバー(カナダ)
6. ジュネーブ(スイス)
7. フランクフルト(ドイツ)
8. トロント(カナダ)
9. アムステルダム(オランダ)
10. 大阪(日本)、メルボルン(オーストラリア)