テクノロジー

2022.07.15 12:30

ゼロ・データセンターに舵を切ったFedExと、クラウド業界の今後


モルガン・スタンレーのアナリストは、現時点でクラウドは供給過多の状況にあり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって、売上が前倒しされたとの見方を示している。しかし、フェデックスをはじめとする企業は、かなり以前からクラウドへの移行を開始していた。

確かに、パンデミックが導入を加速させた側面はあるが、それがクラウドへの移行に踏み切らせるきっかけとなったわけではない。移行をけん引するのは、コスト削減への取り組みだ。今では、比較的規模の大きな企業でさえ、コロケーション施設の廃止に踏み切っている。

ガートナーのアナリストは、2022年4月の時点で、パブリッククラウドへの支出は2022年、全世界で前年比20.4%増の4974億ドルに達すると予測していた。そして、こうした成長から得られる利益のほとんどを手にしようとしているのが、提供するクラウド・インフラの拡大速度が最も速い大手クラウド企業だ。

アマゾンのAWSのような超大規模データセンターネットワークは、「規模の経済」によって、非常に大きなアドバンテージを手にしている。より規模の小さなライバルと比較して、最新のハードウェアを大幅な割引価格で購入できるだけでなく、活発なサードパーティの開発エコシステムを有しているからだ。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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