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2022.07.28 16:00

新頭取が現場で見つけた「たった1つの極意」みずほ銀行頭取 加藤勝彦インタビュー

組織の改革を最重要課題に掲げ、2022年4月、新たな頭取が就任したみずほ銀行。新頭取・加藤勝彦が目指す経営のスタイルとは。



「私は、『現場目線の経営』を行っていきます」

2022年4月1日付でみずほ銀行の頭取に就いた加藤勝彦は、インタビューの席で、開口一番、自らの経営方針を宣言し、具体的な施策を語り出した。懐の深さを感じさせる口調が聞き手を引き込むといわれる所以だ。

「それはすなわち、現場の実態を把握し、変化をとらえ、柔軟性をもつということです。総勢で28,000人を数える行員と同じ目線に立つということは、その目線の先にいる顧客をしっかりと見つめて経営を行うということです」

企業が顧客を見つめるということは、経営者が現場を熟知するということと同義だ。後述するが、加藤は「見る」という行為について独自の考えをもつ。彼は新卒でこの世界に飛び込んで以降、そのキャリアの大半を現場とともに歩んできた。「現場を知り、顧客を見つめる」という思考と行動は、加藤の行員人生を集約したものでもある。

現場を包摂するリーダーが目指す経営とは


「銀行員としてのキャリア34年のうち、国内外の支店で23年を過ごしてきました。海外が15年、国内が8年です。海外の赴任先はシンガポール、中国、ベトナム、韓国。この4カ国で営業の現場を見てきました。歴代で最も現場経験が長い頭取は私ではないかと自負しているところです」

これからのみずほ銀行では、新興の勢いが著しいアジア各国で日本企業とともに闘ってきたリーダーにより、現場目線の経営が行われていく。さまざまな商習慣のなかで顧客をリスペクトし、顧客とのエンゲージメントを高めるチカラ。現場の機微に通じ、現場の声を聞いて組織を前に進めるチカラ。この「顧客対応力×組織統率力」を長年打ち出してきた頭取は、過去のみずほ銀行にはいなかったのではないだろうか。実際に現場の声を集めて経営に生かそうとする取り組みが始まっている。

「国内営業店・営業事務・本部・海外など、幅広く現場の意見を収集していきます。その取り組みのひとつとして、リテール・事業法人部門の国内営業店に勤務する約15,000人をエリアごとに分割し、1回あたり200〜300人の行員と対話を重ねているところです。6月までに全てのエリアとの対話が一巡しましたが、これを年に3、4回転して、現場の行員との対話を深めていきます。

私が10分ほど話をし、残りの20分で、彼らの意見や質問に応えていく。時間が足りなければ、事務局を通じたメールのやり取りでも、すくい上げた意見に応えていく。こうした取り組みを地道に繰り返し、現場の実情をしっかり把握していきたいと考えています。さらに、今年の9月にはSNS上に広がっている顧客のさまざまな反応を含む社内外の要望を可視化・分析して、迅速に対応するための共有システムを立ち上げます」

徹底した現場主義を貫くことは大事だ。しかし、誤ってはならない。リーダーは「木を見て森を見ず」の近視眼によって目的や発想を矮小化してはならず、あらゆる現場を包摂(ひとつの事柄をより大きな事柄のなかに取り込むこと)しながら、木を見て・森を見て・森が置かれた環境そのものを見るという鳥瞰・虫瞰の経営を取り仕切る必要がある。

大切なのは、鳥虫自在の境地である。すなわち、間合いを心得ること。加藤は、剣士(剣道3段)であるという。剣の極意は間合いだと教えてくれた。

「遠間(互いの剣先が当たるくらいの距離)で渾身の力を込めて刀を振り下ろしても、自身の体勢を崩すだけであり、相手に一刀両断の好機が訪れるのみ。踏み込むべきか、それとも引くべきか。いついかなるようにして防御するのか、攻めに転じるのか―。すべての成否は、間合いで決まります」

剣士は日々、鍛錬し、己が有する武器を知り、有事には間合いを見定める。いまはまさに有事であり、力強く、そしてしなやかに、みずほの剣を打ち込むときが訪れているのではないか。

「最優先すべきはシステムの安定稼働です。昨年2月末からシステム障害が続いてきたなかで、私は副頭取として再発防止に向けた対応に当たってきました。故障や不具合が発生した箇所については、類似する部分も含めて今年3月までに対応を完了しています。故障発生時に顧客に迷惑をかけないためのBCP(事業継続計画)やSCP(システムコンティンジェンシープラン)、さらには予兆管理なども見直しています。今年9月までにあらゆる対策を実施し、その後はフォローアップを中心に取り組んでいきます。こうした対応や進捗状況については、行員そして顧客とわかりやすく共有し、理解を得ながら信頼回復に努めていきたいと考えています。

そして、みずほ銀行は現在、みずほフィナンシャルグループが総力を挙げて取り組む『次世代金融への転換』に挑んでいるところです。銀行を取り巻く環境が変わり、銀行に対する期待感もここ20年で大きく変わりました。昨年度はサステナブルファイナンス(ローン)の金額が邦銀トップとなりましたが、今後も顧客企業の円滑な脱炭素化をサポートします。日本を変革する企業を育てるのは金融機関だという強い思いで、イノベーション企業の支援にも注力します。

高校時代に剣道部の恩師にもらった『一期一会』が、私の座右の銘です。社内外の人との出会いを大切にして、一瞬一瞬にベストを尽くします」



(上)シンガポール拠点でのタウンホールミーティング。(下)横浜拠点での座談会。



かとう・まさひこ◎1965年生まれ。88年に慶應義塾大学商学部を卒業後、入行。2013年にハノイ支店長、16年にソウル支店長、18年に執行役員、19年から名古屋に駐在し、コロナ禍で借り入れニーズが増した中部企業への資金繰り支援に奔走、20年に常務執行役員(営業担当役員兼エリア長)、21年に取締役副頭取(業務執行統括補佐)。22年4月より現職。

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