谷本:では、顧客体験が非常に重要なこの時代に於いて、顧客中心企業になる為の秘訣はありますでしょうか?
ピーター:例え大手企業であっても、未だに効率や効果の観点で試行錯誤されているのが現状です。「これはどれくらいコストがかかるのだろか?」等と。つまり、「コストを削減させる為には、どのようにサービスを安価に出来るのか?」という事です。
しかし、この考え方は最良なものではありません。例えば、顧客を電話対応まで30分待たせたとします。これは企業にとって安価な方法ですが、顧客にとっては、酷い体験。こんな体験をしたなら、他の企業に乗り換えてしまう事でしょう。このように、顧客の観点から考えた解決策が重要です。優れていないサービスと体験を提供する事で節約出来るコストよりも、優れたサービスと体験を提供したなら、企業は何倍もの収益を上げる事が出来るのです。これが「シフト」です。
もうひとつの重要なポイントは、「顧客体験と従業員体験が結びついているか?」という点です。従業員体験が良好でない場合、優れた顧客体験を創出する事は難しい。調査を行った3件のうち2件は、顧客体験の問題が、従業員体験の問題に基づいていた結果があります。私達が、富士山の登山体験を例を挙げるのは、そういったところからなのです。
谷本:エンパシーがCXにおいて、大切なコンセプトになってきているという事を理解しました。そういう意味では、時代の変換期といいますか、時代の潮流を感じました。
ポール:日本の企業が、どういう風に自社のCXを作り上げていくか?クラウド技術を活用する事で、コストセンターとして見ていた景色が変わります。世の中の流れがとてもシンプルに変わってきているのです。今回、例として登山を挙げましたが、富士山を登る苦労をしなくてもジェネシスのシステムを活用していけば、確実にトップまで上っていけるお力になれるパートナーを弊社は目指していきたいと思います。