元ファーストクラスCAが「旅育」実践。乗務で鍛えたあの力は活きたか?

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2. 様々な属性の人とのコミュニケーション力

日常生活のなかでは関わることがないような、様々な属性の人と出会うことができるのも旅の魅力の一つ。

CA時代、オランダの駅で隣にいた人に切符の買い方を聞いた時、ロシアの地下鉄の車内で降りる駅を教えてもらった時、マレーシアのマーケットで価格交渉した時など、どれも些細なことですが私のなかでとても自信になりましたし、ニュースでの報道などを通して抱いていたその国のイメージが、1人の人間同士として接したことで塗り替えられたこともかけがえのない経験になりました。


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家族旅行だとどうしても親が代表して話してしまい子供の出番がなくなってしまいがちですが、意識的に親を介さず子供がコミュニケーションを取れる機会を増やそうと心がけています。

■今回の「旅育」では

先日の旅行では、富良野で空知川の川下りを体験しました。途中、浅瀬の河原で休憩をする時間があったのですが、そこで、手で簡単に割れてしまう黒い石がたくさんあることを長男が発見。

「なんで?」と聞かれたので、「ブッチーさん(スタッフの方)に聞いてみようか」と自ら質問するよう促しました。

すると「昔海底だったところが盛り上がってきたんだよ。黒っぽい石は泥でできた石で、白っぽい石は貝とか珊瑚のカルシウムでできた石だよ」と教えてくださり、長男は「へぇ~そうなんだ!」と興味津々で聞いていました。


富良野の空知川、浅瀬の河原で

最初は私も側にいましたが、そのうち私のいないところでも長男自らたくさん質問していたようです。

もともと人見知りするタイプではないのですが、大自然の中という環境も、初対面の人と打ち解けやすくなることにプラスになっていたのではないでしょうか。

また、私自身、旅先で現地の方に直接聞いた一次情報は自分の財産になると感じています。教科書やニュースを通して学ぶよりもずっと深い学びを得ることができることも、旅の醍醐味の一つです。
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文=清水由美子 編集=石井節子

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