イーロン・マスクをトランプが罵倒、「テスラは補助金まみれ」

ドナルド・トランプ前大統領(Getty Images)

ドナルド・トランプ前大統領は7月12日、自身のSNSプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」で、ツイッターの440億ドル(約6兆円)での買収計画を撤回したイーロン・マスクを非難し、マスクがかつて「トランプの大ファン」だと述べていたと主張した。

トランプは、マスクが彼に承認を求めたとされる米国政府の補助金がなければ、事業に失敗していただろうと主張した。さらに、テスラやスペースXが、「ドライバーが居ない車で事故を起こし、どこにも行けないロケットを大量生産している」と嘲笑した。一方、ツイッターに関しては「おそらく全く価値がない」と述べた。

トランプは9日の集会でもマスクの発言が矛盾していると述べ、怒りをぶちまけたが、マスクはこれに反論する形で76歳の元大統領がはた迷惑な乱暴者であり、引退すべきだとツイートしていた。

マスクはまた、トランプが9日の集会で主張した彼がトランプに投票したという話を否定したが、トランプは12日の投稿でこれに反論し、彼が大統領だった時代にホワイトハウスを訪問したマスクが「私はトランプ大統領の大ファンで共和党員です」と言ったと主張した。

2017年にホワイトハウスを訪問したマスクは、当時大統領だったトランプにテスラに対する政府の補助金の注入を求めたと報じられている。トランプは12日の投稿で、「あいつは私が『ひざまずいてお願いしますと言え』と命令すれば、それに従っていたはずだ」と述べた。

マスクとトランプは、マスクが4月25日にツイッターの買収に合意して以降に、辛辣な言葉を交わし始めたが、ここ数日間で敵対関係はさらに高まっている。

マスクは8日にツイッターに買収話を撤回すると伝え、ツイッター側は12日にマスクを提訴した。マスクは、ツイッターが彼に偽アカウントやスパムアカウントに関する適切なデータを提供していないと繰り返し非難しているが、ツイッターはこの要求が不当であり、提供する必要がないとも述べている。

編集=上田裕資

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