価格アップの価値をどこに見つけられるのか
2008年に誕生したMacBook Airは、アップルが展開する最も薄く軽量なモバイルPCだ。基本仕様のままなら10万円台前半から購入できるため、MacBookシリーズの中で最も安価なエントリーモデルとしてビジネスパーソンから学生にまで広く親しまれている。
左側は2020年秋に発売されたM1搭載MacBook Air。新型の発売後も併売される
新しいMacBook Airは昨今の円安ドル高の影響も受けて、最安値が税込16万4800円からスタートする価格設定になった。シリーズとして初めて10万円台後半の価格に突入した格好だ。この時期に新しいMacBook Airへの買い換えを予定していた方も、価格を見てためらっているかもしれない。新モデルと併売される従来のM1搭載MacBook Airとの価格差は3万円。新しいM2搭載MacBook Airの価値はビジネスシーンのどんな場所で発揮されるのだろうか。
新型Airがもたらす「6つの快適」
筆者が仕事のメインマシンとしているM1搭載MacBook Airと比べて、新しいM2搭載MacBook Airにはビジネスシーンにも快適さが実感できる6つの進化したポイントがある。
1. さらに薄く
まずM1搭載Airと比べてまた一段と薄くなった。パネルを折りたたんだ本体の厚さは均一に1.13cmとなり、ビジネスバッグのスペースを取らずに収納できる。
本体の厚み方向のサイズは1.13cm。「薄さ」がまた一段と極まった
2. 動画編集で感じるM2の実力
M2チップによるパフォーマンス向上は重いタスクの実行時に手応えをともなう。新しいMacBook Airには「メディアエンジン」と呼ばれる、動画ファイルの処理に特化した回路が搭載されている。iPhoneで撮影した動画を取り込み、iMovieアプリケーションで加工編集を加えてファイルを書き出してみたところ、M1搭載Airの約半分の時間で処理が完了した。
3. パワフルなのに静か
M2搭載Airはファンレス設計の冷却システムを搭載しているので、重いタスクを実行してもファンノイズは聞こえてこない。パワフルで静かなモバイルPCの満足度は高い。