敗北の歴史
レーガン大統領が率いた共和党は1986年の2回目の中間選挙で、上院の支配を失った。オバマ政権下で与党が下院議席の過半数を保有していたのは、大統領の任期中、最初の2年だけだった。2度目の中間選挙では上院でも大敗を喫し、共和党の議席が過半数となった。
クリントン大統領も、1994年の1期目の中間選挙で失った両院の主導権を、2期目の中間選挙で取り戻すことができなかった。2期目のブッシュ政権は2006年の中間選挙で、イラク戦争の開始とハリケーン・カトリーナへの対応により、両院の議席を失った。
上記のとおり、現職の大統領の大半が中間選挙で敗北することは、データが明確に示している。ただ、同様に明確なのは、その敗北の理由が不明確だということ。9.11以外には、国家的な危機が与党に有利に働いたということもない。
ただ、大統領はその働きぶり次第で、有権者の関心を失うことも、有権者を失望させることもある。それが、結果に影響を与えている可能性はある。そう考えれば、選挙結果を予測するにあたっての判断材料となるのは、大統領の支持率と、国内の経済状況だ。
この2つの点からみて、今年の中間選挙の結果が、バイデン大統領に有利なものになるとは考えにくい。ただ、ギャラップの調査では、米国人は今年の中間選挙に、高い関心を持っていることが分かっている。さらに、投票について「かなり」よく考えているもようだ。
2014年の夏に中間選挙についてこのように答えた人は、わずか31%だった。だが、今年6月に同様に答えた人は、48%にのぼっている。