ビジネス

2022.07.13

従業員のことを理解し満足度を高めるための3つの方法

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2. 人材の適性を重視する


いうまでもないことだが、エンゲージメントを高めるためには、適切な人材に適切な役割を担わせることが重要だ。Harrison Assessmentsの創設者兼CEOであるダン・ハリソン博士は、エンゲージメントは個人の心理状態であると説明している。

「エンゲージメントは、従業員の期待やモチベーション、そして優れたリーダーシップやマネジメントの実践によって引き起こされる心理的な現象である」と彼は書いている。「そのためには、従業員が何に関心を持ち、何を楽しんでいるのかに、雇用主が関心を持つことが必要です。従業員の興味や楽しみが、その人の役割と一致しているかどうかを確認することが、特に人材の確保が困難な雇用市場では重要です」という。

もし、その人のスキルや興味がどこにあるのかわからないのであれば、ただ聞いてみればいい。従業員の職業上の目標や、現在の役割や責任が、キャリア的になりたい姿に近づいていると感じているかどうか、尋ねてみてほしい。何がうまくいっているのか、何か問題に直面しているのかを読み取るのだ。そのうえで、それらが一致するよう強化するために何ができるかを考えてみよう。

3. 全人格を巻き込む


仕事と生活を分離することは、理論的には良いことかもしれないが、ほとんどの人にとって不可能だ。だからこそ、職場には全人格的な関わりが必要なのだ。個人的なことを詳しく知る必要はないが、従業員をよりよく理解するために、人間的なつながりを持つことが必要だ。職場以外の要因がエンゲージメントに影響を与え、燃え尽き症候群を引き起こしている可能性は十分にある。

研究によると仕事量、コントロール、報酬、コミュニティ、公平性、価値観の6つの重要な分野のうち1つでもうまく合致していないと、労働者は燃え尽き症候群になりやすいということが分かっている。エンゲージメントを高め、燃え尽き症候群を防ぎたいのであれば、共感を実践することだ。そうすれば、チームは安心してあなたに思い打ち明けることができ、どんな問題でもその根本的な原因を突き止めることができるようになる。そうなれば、あとは調整するだけだ。

従業員エンゲージメントは、偶然に任せていいものではない。従業員が自分の仕事に夢中になれるような環境を作るために、積極的に努力しなければならない。社員が自分らしさを存分に発揮できるよう促し、自分の興味に合った仕事を任せるようにし、時には仕事の内容を変えてみよう。誰もが向上と成長の機会を求めているのだから、それを提供してはどうだろう。昨今、人材を見つけるだけでも大変なのだから、今自分の従業員が幸せで充実しているかどうかを確認してみてほしい。そうすれば、従業員もその恩恵を受けて、あなたの会社に留まってくれるはずだ。

翻訳=Akihito Mizukoshi

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