ビジネス

2022.07.17

パンデミック明けには、大きな革新が連続するルネサンスが訪れる

Henry DeVries / Shutterstock.com

マーケティング代理店、コンサルティング会社、起業家は、世界が長いあいだ見たことのないほどのチャンスに満ちた時代を迎えようとしている。そう語ったのは、マーケティングの専門家ドリュー・マクレラン(Drew McLellan)だ。同氏は、シカゴで2022年5月に開催された「ビルド・ア・ベター・エージェンシー・サミット(Build A Better Agency Summit)」に登壇し、225人を超えるマーケティング代理店リーダーを前にそう語った。

「歴史研究者とビジネスリーダー、そして私たち自身の経験が、我々全体が『グレート・ルネサンス』とも言える時代に突入しつつあることを示唆している」とマクレランは述べた。「問題は、そのグレート・ルネサンスで私たちがどのような役割を果たすのかということだ。私たちは、挑戦を受け、取って代わられてしまうリーダーだろうか。それとも、新たなビジネスモデルを生み出し、革新性と創造性を推進するイノベーターとなるのだろうか」

絶好のチャンスと、大きなリスクという厳しい道だ。

「私たちは、新たなルネサンスの入り口に立っている」とマクレランは語った。「世界史的に見ると、大きな出来事、一般に腺ペストの流行や第2次世界大戦などの好ましくない出来事が起こるたびに、再生の時代が続いた。驚異的なイノベーション、創造性、経済発展の時代だ」

マクレランは、広告業界で25年を超える経験を積み、米大手広告代理店Y&R(ヤング・アンド・ルビカム)での5年間を経た1995年に、自ら広告代理店マクレラン・マーケティング・グループ(McLellan Marketing Group)を創業した。また、今回のサミットを主催したエージェンシー・マネジメント・インスティチュート(AMI)のオーナー兼経営者でもある。AMIは、中小代理店向けのコンサルティング会社で、1990年代初期から、成長を目指す代理店オーナーを支援してきた。

マクレランは、聴衆を前にこう語った。「こういう状況に覚えはないだろうか。人々が、自分たちの手に負えず、想像だにしていなかった状況に投げこまれる。何もかもが、ほぼ前触れもなく急変する、という状況だ。歴史的に見れば、こうした出来事が起きるたびにその後は『再生』が続いてきたが、こうした出来事のさなかには、私たちの存在そのものが脅かされた。死ぬか生きるかの瀬戸際に立ち、大切な人を失った」
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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