人気漫画を次々と生んできた少年ジャンプの中で、20年以上にわたってトップをひた走っている作品があります。2022年に連載25周年を迎える「ONE PIECE(ワンピース)」です。コミックスの全世界累計発行部数が4億9000万部を突破しているいわずと知れた大ヒット作ですが、実は少年ジャンプへの連載の可否を決める連載会議で3回も落ちていたのだとか。
少年ジャンプは新人作家の発掘に力を入れており、新人にいきなり連載を持たせることが多いことで知られています。これは、創刊した当初に「週刊少年マガジン」「週刊少年サンデー」といった先行他誌が有名漫画家を抱え込んでいたため、新しい才能の発掘をせざるを得なかったからです。
読者アンケートの結果が芳しくなければすぐに打ち切り候補になってしまうなど、少年ジャンプは連載開始後のシビアな生き残り競争がしばしば話題にあがります。しかし、当然ながら連載が決まるまでも一筋縄ではいきません。編集部上部によってネームを厳しくジャッジされる連載会議に合格しなければ連載は勝ち取れないのです。
ワンピースはその連載会議に3回落ち、4回めの連載会議でも意見がわかれて連載が決まるまでに数時間がかかりました。同じく少年ジャンプの人気漫画である「NARUTOーナルトー」や「HUNTER×HUNTER」は5分ほどで連載が決まっているのと比べると、かなり会議が紛糾したことが推察できます。
当時の担当編集者は、悔しさのあまり会議に出席している全員を殴り倒す夢を見たそうです。同時に、なぜこの面白さがわからないのかと憤っていたものの、結局何度も描き直してもらった最後のバージョンがいちばん面白かったことも悔しいと明かしています。
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