経済・社会

2022.07.12 08:30

リヴィアンへの投資でも成功。新時代を切り開く投資の第一人者が大切にしていること

Postmodern Studio / Shutterstock.com

創業者から受け継いだ哲学を貫く
リヴィアンへの投資でも成功
いま一度、成長株に長期投資せよ!

20世紀前半に創業者が打ち立てた投資哲学は、現代でも通用するのか。
伝統に忠実に、新時代を切り開く投資の第一人者が大切にしていることは何か。


創業80余年の伝統金融でありながら、アップルやアマゾンはもちろん、シリコンバレーのITスタートアップにも出資してきた大手資産運用会社「ティー・ロウ・プライス」。キャシー・ウッズ率いるアーク・インベストメンツやタイガー・グローバルの陰に隠れがちながら、新興EVのリヴィアンに大型出資をするなどテック界隈で着実に地歩を固めている。キーパーソンが考える投資戦略とは。

路面の照り返しがまぶしい。シカゴ・カブスの青いプルオーバーを着てサングラスをかけたジョー・ファス(50)は、レッド&ホワイトのコルベット1957コンバーティブルをスピンさせて角を曲がった。

「ハイウェイで本領を発揮してみせますよ」

ファスは1950〜60年代のクラシックカーを収集し、復元しては乗り回している。ただし、いちばんのお気に入りは電気自動車メーカー、リヴィアンの電動ピックアップトラック「R1T」だ。

彼は、ボルティモアに本社を置くティー・ロウ・プライスのグロース・ストック・ファンドのポートフォリオマネジャーで、リヴィアンへの投資で最大級の運用実績を上げている。9億2,800万ドルを投じ、21年末までのわずか2年で4倍以上の48億ドルに増やしたのだ。ファスは8年にわたり、同社が成長60年代のクラシックカーを収集し、復元しては乗り回している。ただし、いちばんのお気に入りは電気自動車メーカー、リヴィアンの電動ピックアップトラック「R1T」だ。彼は、ボルティモアに本社を置くティー・ロウ・プライスのグロース・ストック・ファンドのポートフォリオマネジャーで、リヴィアンへの投資で最大級の運用実績を上げている。9億2,800万ドルを投じ、21年末までのわずか2年で4倍以上の48億ドルに増やしたのだ。ファスは8年にわたり、同社が成長株戦略の下で運用する資産の約半分、620億ドルのグロース・ファンドを運用してきた。
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文=セルゲイ・クレブニコフ 写真=ロバート・セブリ 編集=森裕子

この記事は 「Forbes JAPAN No.093 2022年月5号(2022/3/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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