また、こうした考え方の傾向は、うつ病と関連していることも明らかになっている。もちろん、ある程度の内省や批判的思考、吟味は個人の成長と職業上の成長のどちらにとっても、健全なことだ。ただ、インポスター症候群は、行き過ぎた内省による自信喪失や、間違うことについての脅迫観念を招きかねない。
5つの対策法
インポスター症候群の人がより前向きになれるようにするためには、次の行動を心掛けることがお勧めだ。
・本当に心配してくれる人と一緒にいる
正直なフィードバックをくれ、あなたの長所を思い出させてくれる友人たちと一緒に過ごすことは、特に効果的な方法だ。
・時間のバランスをとる
自分の力不足に意識を向けることは、完璧主義や強迫観念、過労につながりやすい。自分の時間とエネルギーをコントロールし、それらの適切な使い方を心掛ける必要がある。また、充電やリセットのための時間を取ることも大切。
・自分の前進を確認する
インポスター症候群の人は、評価が否定的であれば重く受け止め、肯定的であれば軽視する傾向がある。この認知バイアスに対抗するには、自分の進歩や達成したこと、学んだことを確認できるようにしておくと良い。
・専門家に相談する
インポスター症候群は、精神疾患とはされていない。ただ、うつ病を伴う場合があることが分かっている。自分のウェルビーイング幸福の問題で悩んでいる人は、専門家の指導やコーチング、カウンセリングなどを受けることを検討してみるのがいいだろう。
・待たずに行動する
環境が整うまで待ち、理想的な状況になってから行動した方が幸福になれるというのは、誤解だ。楽しめる、幸福だと感じられる環境は、自分自身で作り出すことができる。