Kitchen & Companyの中道大輔がナビゲートするPodcast「VISION TO THE FUTURE」とForbes JAPANがコラボレート。国内外で活躍する“視点”のあるゲストとともに、考え、発信していく。
7月4日配信は、日本のクラフトビールの草分けとして知られる「COEDO」を手がける協同商事コエドブルワリーの代表取締役社長、朝霧重治がゲスト。地ビールとクラフトビールの違い、国内外に広がるオープンなカルチャー、COEDOの戦略を聞いた。
中道:今回は朝霧重治さんをお迎えします。埼玉県川越市生まれの朝霧さんは、「Beer Beautiful」をコンセプトに掲げるクラフトビール「COEDO」のファウンダーであり、現在CEOを務めています。
川越産のサツマイモから製造された「紅赤- Beniaka-」を筆頭に、日本の職人達による細やかなものづくりと「ビールを自由に選ぶ」というビール本来の豊かな文化を、武蔵野の農業の魅力とともに発信しています。
COEDOビールは品質やブランドデザインで世界的に評価を受け、現在はアメリカやオーストラリア、中国、シンガポール、フランス、イギリスなど世界各国にも輸出されていますよね。
朝霧:輸出先は25カ国になります。COEDOがスタートしたのは2006年で、当時から世界との繋がりを意識し、重たいビールのサンプルを持って、汗をかきながらどさ回りで開拓してきました。
中道:元々、世界展開をイメージして始められましたか。
朝霧:そうですね。COEDOのブランドは私が作りましたが、「小江戸ブルワリー」と名乗っていた前身の地ビール時代が約10年ありました。さつまいもが川越の名産品で、サツマイモを使ったビールが原点になります。さつまいもからアルコールを作るのは日本にしかないカルチャーで、それが南九州では焼酎になっています。
中道:確かに。
朝霧:サツマイモをビールの原料として使ったのは、協同商事が世界初。1996年のことでした。
川越は江戸の文化が残っている町で、海外の方も訪れます。特にアメリカのように、マイクロブルワリーのカルチャーが先行している国の人たちは、サツマイモを使ったビールというと、「Wow!」と非常にポジティブな反応をしてくれます。当時は日本の地ビールがどん底の時代でしたが、それなら「良い」と言ってくれる人たちに届けた方がいいのではないかと。
リブランディングをする際に、世界で存在感のあるブランドにしていきたいという思いでCOEDOを立ち上げました。