バージニア州に拠点を置くマイクロストラテジーは6月29日の当局への提出書類で、5月3日以降に現金1000万ドルで、約480BTCを購入したことを明らかにした。1BTCあたりの平均取得価格は約2万817ドルとされている。
同社は2020年8月からビットコインの購入を開始し、累計40億ドルを投じて約12万9699BTCを保有している。1BTCあたりの平均取得価格は3万664ドルで、これはつまり、同社のビットコインへの投資が約33%の含み損を抱えていることを示している。
ビットコインの価格は、昨年11月に6万9000ドルを超える高値をつけた後に70%暴落し、現在は2万ドル以下に沈んでいる。マイクロストラテジーはこれまで、借り入れと株式の売却益でビットコインを購入しており、3月にはビットコインを担保に2億500万ドルの融資を確保して、追加購入を行っていた。
ビットコインの最近の暴落により、同社は追加の担保の差し入れを迫られるという見方が浮上したが、セイラーは15日のCNBC の取材に、この見方を否定し、「追加の担保が必要になるのは、価格が3500ドル以下になってからだ」と主張していた。
同社の株価は、パンデミックの間に一時800%急騰して1030ドルをつけたが、現在は175ドル付近で取引されている。ビットコインの価格は、過去1カ月で約32%下落したが、それでも2年前との比較では、約115%の上昇になっている。
一部のアナリストは、マイクロストラテジーのビットコインへの投資が理にかなわないと非難している。ジェフリーズのアナリストのブレント・ティルは直近のメモで、「ソフトウェア事業の中核業務を改善しないのであれば、ビットコインを買い続けることはできない」と述べ、マイクロストラテジーのソフトウェア事業が、マイクロソフトなどの大手にシェアを奪われていると指摘していた。
暗号通貨市場全体の時価総額は昨年、過去最高の3兆ドルを一時的に超えたが、現在は9000億ドルを下回っている。