下院では6月28日、襲撃事件についての調査を行う特別委員会の6回目の公聴会が開かれた。ホワイトハウスの元高官や側近、そのほか前大統領に近い立場にあった複数の関係者が出席し、証言する様子がテレビで放映されてきたことも、調査結果に大きく影響したとみられている。この調査は、5回目の公聴会が放送された後に実施された。
調査によると、トランプ前大統領の刑事責任を問うことに「賛成」と答えた人は48%、「反対」とした人は31%だった。トランプが襲撃事件に「非常に大きな」、または「大きな」責任を負っていると答えた人は、合わせて59%にのぼっている。
また、トランプを起訴することに賛成の人は、民主党支持者の約86%、共和党支持者の10%だった。公聴会のテレビ中継を視聴したかという質問に対しては、42%が「見た」と回答したものの、共和党支持者に限ると、その割合は27%となった。
公聴会は、共和党の議員全般に対する意見にも影響を及ぼしたものとみられる。襲撃事件に対する共和党の議員らの責任は「非常に大きい」、または「大きい」と答えた人は、合わせて46%にのぼった(昨年12月は41%)。また、「ある程度は」責任があると答えた人も、21%だった。
一方、米調査会社モーニング・コンサルトが6月29日に公表した調査結果でも、有権者の65%は、「トランプは大統領選の結果を覆そうとした」と考えていることが明らかになっている。トランプはこの件で「刑事訴追されるべき罪を犯した」と回答した人は、66%だった。
公聴会では「爆弾発言」も
これらの調査はいずれも、トランプの元首席補佐官マーク・メドウズの側近だったキャシディ・ハチンソンが28日に行われた公聴会に出席、衝撃的な発言で注目を集める前に行われたものだ。
ハチンソンは、トランプは襲撃事件が起きた日、警備上の懸念があることから議事堂には行けないと聞かされると、大統領専用車の後部座席から無理やりハンドルを握ろうとし、運転していた警護要員につかみかかったと証言。
また、トランプは武装した支持者らが集会の会場に入ることができるよう金属探知機を撤去するよう職員に命じ、支持者たちは「私を傷つけるために来たのではない」と主張したという。