S&P総合500種指数は年初から21%以上下落し、6月13日に弱気相場入りが確定した。同指数のうち400近い銘柄が2022年にマイナスとなり、そのうち約150銘柄が20%を超える下落となっている。
今年、最悪のパフォーマンスを記録したのはネットフリックスで、70%以上も急落した。また、Eコマースのエッツィーと、歯科矯正のアライン・テクノロジーがそれぞれ66%と、63%の下落を記録した。
米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに奔走する中、2022年は特にハイテク株の打撃が大きく、デジタル決済大手ペイパルが60%以上、フェイスブックの親会社のメタが51%、チップメーカーNvidiaが48%下落した。
クルーズ会社も需要の低迷とコスト上昇に直面し、カーニバルは56%、ロイヤル・カリビアンは53%、ノルウェージャン・クルーズラインは47%下落した。
さらに、フォードやゼネラルモーターズ(GM)といった伝統的自動車メーカーがそれぞれ46%と45%の下落で、ワクチンメーカーのモデルナも44%急落した。
一方で、市場の暴落は一部のエリアでは回避され、いくつかの銘柄はアウトパフォームした。エネルギー会社のオクシデンタル石油は約100%の上昇で、製薬大手のブリストル・マイヤーズスクイブとビール会社のモルソン・クアーズはそれぞれ、23%と18%上昇した。
上半期に高いパフォーマンスをあげたS&P 500種構成銘柄の大半は、石油やガス価格の高騰に支えられたエネルギー企業で、ウォーレン・バフェットがお気に入りのオクシデンタル石油は好調を続けている。その他のエネルギー企業も、ヘス(44%高)、バレロ・エナジー(42%高)、エクソン・モービル(40%高)、ハリバートン(37%高)などが株価を急騰させた。