かつてGogoVanの名称で知られた同社は、IPOで8500万ドルを調達し、ユーザーベースの拡大やブランド認知度の向上、海外での物流関連の投資や買収を活発化させる予定という。
2013年設立のGogoXは、オンデマンド配送サービスのプラットフォームとして2760万人の荷主と520万人のドライバーをつなげている。香港や中国本土、シンガポール、韓国、インドの340以上の都市で事業を展開中の同社の2020年の売上高は前年比25%増の6億6090万元(約134億円)だったが、損失も約33%増の約8億7290万元に膨らんでいた。
GogoXの競合の物流スタートアップ、Lalamoveも株式公開を計画中と報じられている。コンサルティング会社フロスト&サリバンの調査によると、香港での市場シェアはLalamoveが18.5%、GogoXが約50.9%とされている。しかし、中国本土ではLalamoveが52.8%のシェアで市場のトップに立ち、GogoXのシェアは3.2%とされている。
香港では、整備された交通網とインフラを背景にGogoXやLalamove、さらにCALL4VANやZeekなどの物流スタートアップが急成長を遂げている。
香港貿易発展局によると、貿易と物流産業は2019年の香港のGDPの19.8%を占め、67万3700人の雇用を生み出していた。この分野は、観光や金融サービスなどと並ぶ香港の4大産業のうちの1つとされている。