本稿ではあらゆるタイプのインフルエンサーの例を紹介する。インフルエンサーにはさまざまな種類があり、それぞれが業界に前向きな効果をもたらすことができる一方で、コメントがネガティブ、あるいは批判的なものであれば悪影響をもたらす場合もある。
1. 業界団体
全ての国や州には小売協会が存在する。全米小売業協会(NRF)のマット・シェイ社長兼最高経営責任者(CEO)は、米国で小売業界が直面する多くの重要な問題について米政府に影響を与える団体を率いている。その結果生まれた政策は、業界全体に適応される場合が多い。
2. 報道機関
小売ニュースを報道する記者は全員が、ある一定の意見をひいきして報道を偏向させることができる。ウィメンズ・ウェア・デイリー(WWD)のデービッド・モインとソーシング・ジャーナル(Sourcing Journal)のビッキ・ヤングは、完全かつ事実に基づいたニュースを報じている。読者は2人の意見に影響を受け、ブランドや製品などに対する意見を(悪いものも良いものも両方)持つようになる。
3. アナリスト
多くのアナリストが意見を形成している。リテール・システム・リサーチ(Retail System Research)のマネジングパートナーで共同創業者のポーラ・ローゼンブルームの報告書は、投資家候補が特定の企業に対してどのような感覚を持つかや、業界がどの新たなシステムを採用するか、こうしたシステムが企業のイノベーションや生産性向上をどのように支援するかに深い影響を与えることができるものだ。
4. 学術研究者
誰もが大学時代のお気に入りの教授の名前を挙げられるはずだ。スコット・ギャロウェイは、ニューヨーク大学スターン校の実務教授(マーケティング学)で、セクション4(Section 4)の創業者だ。彼のダイナミックなプレゼンとその中で提示される情報は、企業の将来の戦略策定を支援するものだ。
5. 業界の専門家
トライアングル・キャピタルLLC(Triangle Capital LLC)のパートナーであるリチャード・ケステンバウムが投資家としての視点から見た見識は、多くの企業にとって有益で、重要な戦略的決断に影響を与えることが多い。彼は、専門家と呼ばれ注目を集める多くの人と競合している。