立ち上げたのは、シンガポールのベンチャーキャピタル「AgFunder Asia」と、サステナビリティファイナンスに特化したアドバイザリー企業「SDGインパクトジャパン」。AgFunderがSIJの協力を受けて、特に日本との関連性が高く、成長性も高い技術を持つスタートアップをグローバルに発掘し、投資するファンドとして注目されている。
このほど「AgFunder」の共同創業者であり、グローバルなビジネスリーダーでもあるMichael Deanが来日。国内外のアグリテック・フードテックトレンドについて聞いた。
フードテック、アグリテック市場の注目テーマは
──フードテック、アグリテック市場について。現在はグローバルでどのように成長しているのでしょうか。
私たちの最新のレポートによると、この分野への投資額は、2020年の2兆9000億円から2021年には5兆円まで跳ね上がっています。グローバルでは、上場ラッシュも迎えています。
様々な背景がありますが、まずは、パンデミックの中でサプライチェーンが破壊されたことが挙げられます。その結果、食品の配送に数多くの不確実性が生じ、多くの食品廃棄物が発生しています。世界中で生産した食品の約35%を廃棄しているのです。
また、牛の飼育などのフードシステムによる二酸化炭素排出が、地球温暖化の原因になっていることも問題となっています。
私たちはこれらの問題に迅速に取り組む必要があり、そのためには技術が重要な役割を果たすと考えています。だからこそ、フードテック、アグリテックに注目が集まっているのです。私たちは、この分野は間違いなく成長すると見ています。