ビジネス

2022.07.07

世界で上場ラッシュのフード・アグリテック、日本で投資が進まない理由

AgFunder代表でオーストラリア在住のMichael Dean


「スタートアップを始めるのが一番だ」


──「AgFunder SIJ Impact Fund」はアジアでは最大規模のアグリテック、フードテックファンドになります。アジアのスタートアップに期待することは。


資金が流入すると、農業や食品業界出身の人たちは刺激されるでしょう。革新的なことをして報酬を得るチャンスがあると気づいたら、「スタートアップを始めるのが一番だ」と考えると思います。



このようなスタートアップの流れは、世界中で火がつきつつあります。これまで「研究のための研究」をしていた研究者たちも、「この技術を商業化できないか」「この技術を世に送り出すことはできないか」と考えるようになりました。

特に日本は優秀な人材も多いので、投資の金額が大きくなればなるほど、アメリカのように志を持った人たちが増えていくと思いますし、増えていってほしいと期待をしています。

──最大で50億円規模の投資を掲げていますね。

現在は、アーリーステージのスタートアップを中心に75社に投資をしていますが、より大型の投資もできるようにするには、さらに大きなファンドが必要になってきます。ですので、拠点もファンドもさらに開拓していきたいと考えています。

また、日本のスタートアップが米国市場へアクセスするには、言葉のバリアなどのハードルがあります。その点においても、AgFunderが架け橋になりたいと思っています。

文=堤美佳子 取材・編集=田中友梨 撮影=山田大輔

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