中でも、ナスダックに上場するオンライン旅行サイト最大手のTrip.comの株価は、正午頃までに14%上昇して28.11ドルをつけた。検索大手のバイドゥが約11%を所有するTrip.comの株価は、2月の高値を更新する勢いだ。
中国のビリオネアのジ・チーが会長を務める大手ホテルチェーンHuazhu Hotels Group(華住酒店集団)の株価も5.9%上昇して37.87ドルをつけた。ジは、フォーブスのミダスリストメンバーのニール・シェンやJPガン(JP Gan)とともに、Trip.comの取締役を務めている。上海に本拠を置くホテルチェーンGreenTreeの株価も6.6%上昇した。
中国のツーリズム業界はパンデミックが始まって以来、旅行関連の制限によるダメージを受けてきた。また、今年の上海でのロックダウンはテスラなどの企業のサプライチェーンの混乱を引き起こし、投資額を引き下げ、中国で最も国際的な都市の1つである上海から駐在員たちを流出させた。
一方、28日の市場では航空株も上昇し、中国東方航空の株価は6.7%高、中国南方航空の株価は3.8%高となっている。中国の株式市場のベンチマークであるCSI指数も、成長への期待から1%上昇し、3カ月ぶりの高値となる4490.52を記録した。
中国政府はこれまで、海外からの入国者に対しホテルなどの指定施設での隔離を14日間行ったあと、自宅での健康観察を7日間行っていた。しかし、今後は、指定施設での隔離を7日間行ったあと、自宅での健康観察を3日間行うことになるという。