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2022.07.04

Z世代のための求人プラットフォームRippleMatchが評価額280億円に

Getty Images

ニューヨークを拠点とする大学生向けの求人プラットフォーム「RippleMatch(リップルマッチ)」が、シリーズBラウンドで4500万ドルを調達したことを6月8日、発表した。リンクトイン(LinkedIn)やインディード(Indeed)などの大手に対抗しようとする同社の評価額は2億500万ドル(約280億円)とされた。

このラウンドはゴールドマン・サックスが主導し、G20 VenturesとWork-Benchが参加した。RippleMatchの共同創業者でCEOのアンドリュー・マイヤーズ(Andrew Myers)は、今回の調達資金で人員を拡充し、ジョブマッチング技術を強化すると述べている。

イェール大学を中退したマイヤーズは2016年に、同級生で現プレジデントのエリック・ホー(Eric Ho)と組んで、AI(人工知能)を使って大学生と仕事をマッチングし、雇用主らに多様な候補をレコメンドするプラットフォームであるRippleMatchを立ち上げた。同社のプラットフォームは200万人以上の学生と、アマゾンやGeneral Millsなどの企業に利用されている。

マイヤーズとホーは2022年のフォーブスの「30アンダー30」のテクノロジー部門に選出された。

イェール大学で出会ったマイヤーズ(29)とホー(28)は、学校の仲間たちの多くが応募した企業の一次面接にたどり着けなかったことを目の当たりにして、会社を立ち上げようと思ったという。「私たちは、TikTokが適切なコンテンツを表示するように、適切な候補者を企業にレコメンドする技術で、この分野に革命を起こせると考えた」とマイヤーズは話す。

RippleMatchを利用する学生は、無料でプロフィールを作成し、希望する職種や雇用主に求める条件を登録する。同社はその後、AIを使って学生のプロフィールをスキャンし、企業にとって最適な候補者を特定する。企業側は、年間3万ドルから25万ドルの利用料を支払ってプラットフォームを利用し、学生らと交流をしたり、求職者のデータを受け取ることができる。

今回の調達資金で、RippleMatchは現状130人のスタッフを倍に増やしてアルゴリズムを改良し、ユーザーが一次面接に進む確率を3倍に高めると述べている。同社のプラットフォームは、1500以上の大学と連携しており、就職希望者が一次面接に進む確率がリンクトインやZipRecruiterなどの22倍に達しているという。
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編集=上田裕資

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