ライフスタイル

2022.06.29 19:00

オフィスやレストランのCO2濃度が高いと新型コロナ感染リスクも高まる

安井克至

近年の飛行機ではHEPAフィルターが広く用いられており、タクシーや地下鉄よりもCO2濃度が低いことも多い。タクシーや地下鉄で見知らぬ人と同乗する際にはマスクの着用を強く推奨する。車中のCO2濃度はエンジンの燃焼によって高く計測される可能性はがあるが、閉じた空間がウイルスに拡散の機会をもたらしていることは間違いない。

3つ目のツールはUV(紫外線)光源だ。ウイルスは継続するUV照射への露出によって不活性化されるという証拠が示されている。媒介物上では特にそうだが空気中でも有効だ。紫外線は人間の目には見えない。日常的に混雑する地域に大規模なUV光源を設置することで、空気中や物体表面のウイルスを不活性化させ、ウイルス感染を抑制することが期待できる。

私たちは学校、レストラン、劇場、図書館、交通機関、競技場をはじめとするすべての公共施設が、大容量の換気装置を備え、HEPAフィルターとUV光源によって可能な限り場内を殺菌することを推奨する。こうした要件は地域、州、あるいは国レベルで義務化し、その他の建築基準と同様に強調されるべきだ。

飛行機内の分析のところでも述べたように、世界の政府が新型コロナ対策を後退させている現在、新型コロナから我が身を守る責任は個人に求められている。パンデミックはまだ終了にほど遠い。この病気から自らを守るためにとるべき対策として、私たちはマスク着用の継続、ワクチン接種、そして上に挙げたツールの利用を強く推奨する。

翻訳=高橋信夫

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