「世界一有名なカレンダー」がブランドイメージを上げたピレリ

ピレリ・カレンダー、通称The Calはアートだ/Nicole Kidman


面白いことに、時間が経つにつれて、カレンダーの内容が変わっていった。最初の頃、つまり、1964年から1973年まで、タイヤがよく登場した。1973年に起きた石油危機の影響で、10年間休刊となった。そして、1984年に復活したけど、90年代まではどんどんと色気溢れる内容、特に全裸が目立った。

イザベリ・フォンターナ
2013年のカレンダーに登場したブラジル出身のスーパーモデルのイザベリ・フォンターナ

ミスティ・コープランド
2019年のカレンダーに登場したアメリカの有名なバレリーナのミスティ・コープランド

その時に、16歳になったばかりのモデル、ナオミ・キャンベルが初登場した。そういうスタイルは2010年あたりまで続いたけど、2010年代半ばからエロスから多様性が主流になった。最近では、男性でラッパーのパフ・ダディや、伝説的な男子シンガーのイギ・ポップなどが登場するようになった。

これだけ美に力を入れるメーカーらしく、ピレリはタイヤのトレッド・パターン、つまりタイヤの溝のデザインまでが美しい。大使館で発表された新タイヤ「アイス ゼロ アシンメトリコ」は、間違いなく格好良い。冬のドライブにはぴったりだ。トラッド・デザインを見ただけで、今年の冬が待ち遠しくなるかも知れない。

カレンダー写真全て(c)ピレリ 転載・無断使用禁止

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
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文=ピーター ライオン

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