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2022.07.03 17:00

AIで財務データ管理を効率化するシンガポール企業Bluesheetsの野望

Getty Images

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人工知能(AI)を搭載したソフトウェアで財務データを統合する、設立2年のシンガポールのスタートアップ「Bluesheets」が海外展開を加速させようとしている。同社は先週、400万ドルのプレシリーズA資金を調達したと発表した。

このラウンドは、インドネシアのハイテク大手のGoTo Groupや、シンガポールの中古車販売のユニコーンCarro、昨年台湾初の上場ユニコーンとなったソフトウェア企業Appierなどを支援しているシンガポールのベンチャーキャピタルInsignia Ventures Partnersが主導した。

Bluesheetsの共同創業者でCOOのクレア・レイトンによると、現在34名の従業員を抱える同社は、6名のエンジニアを増員し、新たな市場への進出を加速させていく。「パンデミックの間に、企業はデータを活用して可能な限り効率的に業務を処理することを求められてきた。当社のプロダクトのニーズは高まる一方だ」と彼女は話した。

Bluesheetsの顧客企業は、オーストラリア、マレーシア、シンガポール、南アフリカ、英国、米国、ベトナムなどに広がっている。その中には、シンガポールに13店舗を持つメキシコ料理レストランチェーンのGuzman y Gomezや、アジアとヨーロッパで事業を展開するシンガポールの会計事務所Osomeなどが含まれている。

フォーチュンビジネスインサイトの予測によると、世界のデータ統合・整合性ソフトウェアの市場規模は、昨年は約110億ドルで、2029年には290億ドル(約3.9兆円)に伸びる見通しという。

今回のラウンドを主導したInsigniaによると、Bluesheetsの顧客数は急激に拡大し、昨年ローンチしたばかりのSaaS型のサービスは、すでに1100万件以上の財務データの統合を行ったという。

「バックオフィスで財務データを処理するために、企業はデータの収集や統合といった業務に追われている。大企業の場合は、この業務をアウトソースしているが、中小企業には、そのようなリソースがない」とレイトンは述べている。

Bluesheets のCEOを務めるChristian Schneiderは、同社を立ち上げる以前にドイツのインターネット企業のRocket Internetや欧州のフードデリバリー大手Delivery Heroのアジア部門のFoodpandaに在籍していた。レイトンは以前、オーストラリアのウーバーに勤務し、現地のUber Eatsの立ち上げに携わっていた。

編集=上田裕資

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