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2022.06.28 12:00

奈良を日本の「音楽の都」に 反田恭平が描く日本クラシック界の未来

ピアニストの反田恭平


──オンラインサロン「Solistiade(ソリスティアーデ)」は、どんな組織ですか。
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元々はアプリを作りたいと思い、このアイデアが生まれました。日本全国で行っているコンサートの情報や、クラシック音楽のすべてがわかるようなポータルサイトです。

だいぶ前からその話はしているのですが、なかなか維持費など、経費とのバランスで実現ができていません。ただ、まだ諦めたわけではありません。

オンラインサロンという形でスタートした背景には、パンデミックがひとつのきっかけとしてあります。コンサートをやらなくてもアーティストが食べていける仕組みをつくりたいと考えたんです。そして、アーティストとアーティストをつなぎ、アーティストと聴衆をつないでいく場所をつくりたい、という想いでSolistiadeを立ち上げました。
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BMWの主催イベントに参加した反田。「若い世代に刺激を与える存在になれれば」と語った

また、ソリスティアーデとは別に、デビュー時から無料のファンクラブを持っていたのですが、この会員が約3万人以上と、増えてきたことが有料化に踏み切るひとつの材料でした。せっかく会員になっていただいたのにコンサートのチケットが取れない人が続出してしまったので。

現在、ソリスティアーデの会員種別は年会費3万円のプレミアム会員と5000円のレギュラー会員。会員数は数千人です。会員向けのクローズドコンサートなどのイベントを企画・実施しています。

特典としては、コンサートチケットの先行販売のほか、JNOメンバーによるレッスンや限定動画の配信なども行っています。プレミアム会員は、コンサート企画への応募や参加ができるなど、プラスアルファの特典があります。人気なのが指揮者体験。実際のコンサートで、オーケストラの指揮を体験できる企画です。

僕も小・中学生のときにプロのオーケストラを指揮する機会がありました。そのとき指導してもらった方に「僕も指揮者になりたい、どうしたらいいですか」と聞くと「まずはひとつの楽器を極めなさい」と言われ、それで当時は趣味で弾いていたピアノを本気でやるようになりました。

そんな経験があるからこそ、「夢を与えられる音楽家になりたい」と思っています。子どもでも大人でも、僕たちのコンサートをきっかけに音楽に夢を抱いてもらえることができれば嬉しいです。
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文=尾田健太郎 取材・編集=田中友梨 撮影=小田光二 取材協力=BMW Group Japan

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