ビジネス

2022.07.08 12:30

「年収1億円、働くのは年間30日」のカリスマトレーダーは『絶対の方程式など探さない』

写真提供=HIDE氏


僕も8年やっても、いまだにわかりません。でも、自分と向き合って迷いを受け入れ、「わからなくていい」というメンタリティでやっているからこそ、自分を過信せずに生き残れていると思います。
advertisement

尊敬する投資家、ジョージ・ソロスの「まずは生き残れ。儲けるのはそれからだ」という言葉があります。相場の世界は、1年生き残る人が1割いるかどうかという印象です。つまり、90%以上の人は、資金が底をつくか、諦めたりして相場から退場することになります。100万円の資金で投資を始めて、1年後に口座に100万円残っていたらすごいこと。目先のことにとらわれず、長期的視点を持って、生き残ることを最優先に考えるべきです。

──「HIDEさんの、生き残れる仕事術」をまとめるならば?

やはり「苦手なことは極力やらず、得意分野に集中すること」に尽きると思います。
advertisement

投資家になる前の仕事で、人と関わる仕事をしていたときは嫌なこともたくさんあった。その経験があるからこそ「やりたくないことを極力やらないためにはどうするか?」を考えて、得意分野に自分の時間や財産を集中投下しているからこそ、得意なことだけで生きて、ストレスフリーな生活が送れているので、日々感謝ですね。

──投資家になる前はどのような仕事をされていらっしゃったのでしょうか?

この世界に入る前は、普通に働いていました。最初は業界1位のあるメーカーに入ったら、とにかく休みがなかった。年間30日しか休みがなく、仕事も合わなくてベンチャー企業へ。そこもとんでもない営業会社で、契約が取れるまで帰れない(笑)。

投資を始めたのは、その後に入社した外資の金融会社で営業職として働いていた頃に、後に僕の師匠となるトレーダー経験がある10歳ほど上の先輩と出会い、教えてもらったのがきっかけです。



成績さえ良ければ何をしていてもよかった会社だったので、タームのはじめに成績を残して、そのあとは好きなことをするのが僕の流れ。その一環で実際にトレーディングする姿を見せてもらって、自分でも投資を始めました。

投資家として独立して早8年。普段は眠っているか、散歩をしているか。あまり人と会わず家にいることが多いです。営業職時代は社交的にちょっとしたパーティーに顔を出すなどもしていましたが、今は持っているラグジュアリーカードが定期的に開催している会員さん同士で交流ができるコミュニティーの場である「ソーシャルアワー」に行くくらいです。

同じBlack Diamond会員の方とも交流することもできますし、この場には本当に感謝をしていて、人生の経験値が高い方に出会うきっかけとなりましたし、仲良くなった方とはしょっちゅう食事に行っています。この繋がりは僕にとってかけがえのない財産です。

これからは、あくまで自由が阻害されない範囲で、仲間と一緒にファンドを立ち上げるなど、もっと大きなフィールドで勝負をしたい。そう考えています。

文=後藤香織 編集=石井節子

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事