米国の新卒者は、学位および非学位のプログラムをどう見ているか

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センゲージ・グループのマイケル・E・ハンセン(Michael E. Hansen)CEOは、今回の結果について次のように述べている。

「急激なインフレ、求人の増加と大量離職、迫りくる不況といったさまざまな経済状況を背景に、多くの新卒者は、自身の受けた教育や職業選択に疑問を抱いている。これに加えて、現状はスキルベースの採用が注目を集める一方で、いまだに非学位プログラムへの偏見が残っており、新卒者はどのような教育課程を選択すれば投資対効果が高く、就職に有利なのかを判断しかねている」

「今日の経営者は、専門化した現代的な業務を遂行するのに必要なスキルを持った社員を、喉から手が出るほど欲しがっている。また多くの社員が、短期間かつ安価にこうしたスキルを獲得できるオンライン集中講座を受講している。すでに多くの新卒者が、従来の枠にあてはまらない教育課程を修了しており、これは経営者にとって人材を獲得する絶好の機会だ。企業は採用手続きを再検討し、非従来的教育プログラムへの偏見を取り除くべきだ」

大学の学位取得による経済的メリットは、依然として明白だ。学士号取得者の収入中央値は、高卒者の収入中央値を63%上回る。しかし、多くの新卒者の意見を見るかぎり、彼らはこの強みにあまり自信を持っていない。

彼らはむしろ、就職への備えができているかどうかを不安に思い、しばしば自分が取得した学位が、企業の期待と合致していないと感じている。現在の労働市場状況を考えると、このような疑念は、従来型の大学学位プログラムよりも、短期型の非学位プログラムへの進学者を増加させることが予想される。

調査方法

センゲージ・グループの新卒者就職見込み調査は2022年5月に実施された。対象者は、過去12カ月以内に教育プログラムを卒業または修了した、または卒業・修了見込みである、18歳以上の米国人1000人。この中には、在職中の人も、そうでない人もいた。データの収集にはモバイルデバイスが利用された。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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