最優秀賞に選ばれたのは、住宅保険などを販売するフランスのスタートアップ「Luko」。授賞式に参加した同社共同設立者でCTOのブノワ・ブールデル氏は、「とても幸せです。チームに感謝したい」と喜びを語った。
授賞式で喜びを爆発させる「Luko」の共同設立者でCTOのブノワ・ブールデル氏(左)
ネクストユニコーンとは、数年以内にユニコーンになる可能性を秘めた、急成長中の企業を指す。本アワードは、欧州のテックエコシステムの促進・強化を目的に創設された。
選考対象となるのは、近い将来10億ドル以上の評価額に達する可能性のあるヨーロッパのテック系企業100社。「成長性及び潜在的な成長力」「資金調達額」「従業員数の伸び」「社会にポジティブな影響を与えられるか否か」といった視点で、「ネクストユニコーン トップ100」として、VivaTechが2019年から毎年公表している。
アワードには多数のメディアが詰めかけた
最優秀賞に選ばれたLukoは、2016年に創業。保険において、「透明性の確保」や「顧客満足度の向上」に重きを置いているという。
サービスの仕組みはユニークだ。Lukoは月額支払の保険料の30%を取得し、顧客サービス、クレーム管理、技術革新といった経営コストに充てる。そして、残りの70%はプールし、保険金が請求されれば、プールした分から補償に使われる。
そして、プールしたお金が年度末に残れば、加入者が選んだ慈善団体に寄付される。決してLukoの利益には使われない。一般に保険会社は、保険金の支払いが少なければ少ないほど利益が増えるが、同社の場合は違うのだ。
他の受賞企業は以下の通り。
Malt (マーケットプレイス部門)
ID now (SaaS部門)
Brainly (デジタルメディア部門)
Privitar (AI、ディープテック、ビッグデータ部門)
Tibber (審査員賞)