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2022.06.19 11:00

マッシュルームレザーや海藻など「代替物」はファッションの主流になるか?

Getty Images


PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)はインターネット上に掲載した記事のなかで、「ウールはもはや過去の遺物」だと主張し、天然の原材料を用いたビーガン素材がこれに取って代わるとしている。具体的に現在使われている素材として、PETAが挙げたものは以下の通りだ。
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1. オーガニックコットン:有害な化学物質を使わずに栽培される綿花

2. リネン:素材の重さの20%まで水分を吸収する能力がある

3. 海藻:セルロース繊維に導入されている
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4. 木材:木材を溶かした原料から作られるリヨセルは、絹の代わりになりうる

5. ブナの木の繊維:ブナの木の繊維からは、さまざまな種類のレーヨンが製造されている

6. ヘンプ:殺虫剤や化学物質を使わずに栽培が可能で、農家にとっては理想的な作物

7. 大豆:大豆を原料にした布地は、「ベジタブル・カシミア」とも呼ばれ、高級毛素材に直接取って代われる選択肢となっている

8. ココナッツ繊維:Nanolloseという企業が、この繊維を用いた、暖かく柔らかい衣服をまもなく製造する予定

9. rPET:ポリエチレンテレフタラート(PET)ないしポリエステルのリサイクル素材を指す略語で、再生素材という特性が高く評価されている

天然の原材料から作られた衣服を販売し、製造工程で有害な化学物質の使用を避けるファッションブランドは増える一方だ。これは最終的に、生態系に対する悪影響の抑制に役立つだろう。

こうした新素材が土壌の質の改善に結びついた例が多いと報じられているほか、たいていのケースでは、水の使用量が減るというメリットもある。さらに、オーガニックコットンなどの一部の繊維は、洗濯も容易になる。

原文著者追記:若い世代には自然や環境の問題に不安を覚える人も多く、こうした人たちは、動物福祉に配慮した衣料品を買うだろう。一部には、肉を食べず、動物由来の素材を使った衣料品を着ない、さらには、何らかの虐待とごくわずかでも関連がありそうな製品をすべて拒否するという人もいる。動物由来のレザーが今後、急速に時代遅れになるとは思えないが、製品原材料の調達先に対して、今後ますます厳しい目が向けられるようになるのは間違いないと考えられる。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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