Z世代の志向を徹底分析、スキンケアブランド米「バブル」の戦略

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米国のスキンケアブランド、バブル(Bubble)は、ポップなパッケージとニキビ肌やオイリー肌といったZ世代ならではの悩みを解決するための独自の処方で、この世代に寄り添うスキンケアブランドとなることを目指している。

同ブランドを運営するバブル・ビューティーのシャイ・アイゼンマンCEOは、既存のスキンケアブランドが1997〜2012年生まれのこの世代向けに提供する製品について調査した結果に、「ひどく失望した」と述べている。それが、創業のきっかけとなったという。

「いまの若い消費者は、かつて存在したどの世代でよりも進んでいます。それでも、スキンケアは私や私の母親が10代のころに使っていたのと同じ、古いものを使っています」

同CEOによると、米国のZ世代の80%は自分自身と「エモーショナルなつながりがない」、昔からあるニュートロジーナやセタフィル、クリーン&クリア、クリニークといったブランドの製品を使用しているという。

バブルの製品は、エスティローダーやエイボンといった化粧品メーカーの出身者からなるチームが、2年以上をかけて開発したものだ。チームは既存の製品について、大半は「保湿力が大幅に不足している」と考えている。

顧客を知り、正しい情報を提供


バブルは10代の若者およそ4600人からなるコミュニティーを組織。1万人以上を対象とした調査を行ってきた。「肌に優しく、効果的で臨床的、実際に肌を清潔にし、バランスを取ることを助ける」ブランドになるという目標の達成に向け、同社が下す決断にはすべて、10代の若者たちが関与している。

バブルの顧客は同社のウェブサイトを通じて、皮膚科医や製品開発者と直接話すことができる。また、「Skin School」のタブを開くと、スキンケアについて学ぶことができる。アイゼンマンは、美容業界にはどれほど誤った情報や、不安感をあおるような情報があふれているかを実感したと話している。

一方、DTC(直接販売)ブランドとしてビジネスを開始した同社は昨年から、小売大手ウォルマートでの販売を開始した。ウォルマートを選んだことについて、彼女は次のように述べている。
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編集=木内涼子

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