若き日のヘルツォーク監督(左)とブルース・チャトウィン(c)SIDEWAYS FILM
チャトウィンは、1989年、感染していたHIVによって48歳で早すぎる死を迎える。それから30年余り、ヘルツォーク監督が発表した「歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡」はさまざまなことを考えさせられる映画となっている。
ブルース・チャトウィンという作家の軌跡から、またヴェルナー・ヘルツォークという監督の眼差しから、自らの日々の暮らしを問い直し、果ては人類の起源にまで思いを馳せている。
仕事をしていた会社が近所だったこともあり、岩波ホールには結構足を運んでいた。「歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡」が、なぜ最後の上映として選ばれたのかは知る由もないが、自分にとってはまさにふさわしい作品であったことは確かだ。
連載:シネマ未来鏡
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