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2022.06.20

サプライヤーの多様性が進めば米国経済の規模はさらに拡大する

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米国経済は、多様性という、誰もが認める最優先の課題に関して行動を起こすよう促されている。とりわけ、サプライヤーやベンダーに関して多様性をさらに取り入れることで、売上を2800億ドル増加させ、400万人分の新規雇用を創出できる可能性がある。

上記の数字は、このたび発表されたマッキンゼー・アンド・カンパニーの報告書「Expand diversity among your suppliers - and add value to your organization(サプライヤーの多様性を拡大し、組織の価値を高めるには)」に記されているものだ。同報告書では、マイノリティや女性が経営する企業との取引高を増やすことで、米国経済は規模の拡大を図ることができるとしている。

報告書の要点


サプライヤーの多様性を実現させることは、米国経済の長期的な繁栄に貢献するだろう。具体的には、マイノリティ/女性が所有する企業(Minority/Woman Owned Business Enterprises:MWBE)に振り向けると各社が誓約した総額500億ドルのうち、4割が高成長セクターに費やされた場合、これはMWBEにとって200億ドルの売上増加につながる。さらに、これによりマイノリティのコミュニティには、19万人分の雇用と150億ドルの収入がもたらされるという。

「サプライヤーにおける多様性の範囲を拡大することで、より高賃金のセクターで、なおかつ、機械学習や人工知能(AI)に奪われる可能性が低い職種について、マイノリティの雇用を創出することができる」と、この報告書で調査担当者は書いている。

MWBEと取引を行う主要な利点としては、企業のスピード、機敏性、ローカライゼーション、そして製品やサービスのイノベーションを促進できる点が挙げられる。

米国の企業社会に多様性が与えるメリット


米国の企業社会も、自らの責任を果たそうと取り組みを始めている。例えばシティグループは、「Action for Racial Equity(人種的公正に向けた行動)」計画を策定した。その内容は、黒人起業家向けのインパクト投資の資本として5000万ドル、黒人が所有するサプライヤー企業による調達の機会創出に3億5000万ドル、マイノリティ向けの預金取扱機関(MDI)の成長資金として5000万ドルを投入するというものだ。

フェイスブックも、米国の黒人および多様な人々が経営するサプライヤーやコミュニティ向けに、総額11億ドルのさらに広範な投資を行うことを表明した。
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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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