必要なのは「インクルーシブな視点のブランディング」
米国の美容業界では大手かスタートアップかを問わず、大多数のブランドがSDGsに関係するあらゆる慈善活動や寄付を行なっている。そして、社会問題の解決のために、「横の連携」も大切にしている。
社会に貢献している他社ブランドやファウンダーを自社のインスタで紹介し、ブランド同士を称えるコミュニケーションもよく見られる。本来は競合関係であるにもかかわらず、互いにサポートし合うのが最近の傾向のようだ。
アジア系ファウンダー達の事例を紐解いていくと、パーパスブランディングの重要性に気づく。自らのバックグラウンドに誇りを持ち、独自のブランドストーリーを伝えているのだ。
その上で、多様なニーズに応える商品を展開させて、社会課題の解決を目指す「ブランドの存在意義」を確立。その結果として、多くの消費者の共感を得てファンが醸成されている。
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日本においてもZ世代を中心に、自分と同じ価値観のブランドを応援し商品を購入する動きがあり、「ブランドの社会的なスタンスが購買に影響を与える」というデータも出ている。
米国の美容業界を牽引するアジア系ファウンダー達のように、より良い未来へ向けてパーパスを掲げる、インクルーシブな視点のブランディングが、よりいっそう求められる時代になっている。