SDGs=持続可能な開発目標。それは決して、国や企業だけが目指すゴールではない。
いま、この星に生きる私たち一人ひとりが、たとえ「ちいさく」ても、できることを「ちょっとずつ」実行することが、求められている。
2021年末にスタートした「sdgs_media_japan」では、個人的で身近なSDGsを伝え、広めるために「いっしょに学ぼうSDGs!」と題し、発信力の高い俳優やタレントを、毎月一人ずつ紹介。日常生活のなか「自分たちの未来に共感」できるような、「ちいさくて」「ちょっとした」SDGsアクションを伝えている。
「SDGsって、僕もそうでしたけど、やっぱりイメージ的に『ちょっと難しそうだな』って思う人が少なくないと思うんですよね」
出演作が目白押しの若手俳優は、超多忙なスケジュールの合間を縫うようにしてスタジオに現れると、真剣な表情でこう切り出した。
神尾楓珠、23歳。東京出身の彼は『海猿』の伊藤英明に憧れて俳優の仕事に興味を覚え、高校のサッカー部退部を機に伊藤が所属していた芸能事務所のオーディションに応募。見事に合格し、芸能界入りを果たすと、その端整な顔立ちと確かな演技力で瞬く間に人気に火がつき、多くの話題作に主演、出演を続けている。
この春放送が始まった教養バラエティ番組『サスティな!~こんなとこにもSDGs~』では、倉科カナ、SHELLYとともにMCを務めている。
「いろんなSDGsの取り組みをしている現場に行ったりして、SDGsのことをすごくわかりやすく学べる番組です。でも僕、MCってほぼ初めてで。お芝居と違って、素の自分でやらなきゃいけないところとか、正直難しいです。なんかスタジオでソワソワしちゃうんですが、そんなところを共演の倉科さん、SHELLYさんに上手にイジっていただきながら、楽しく出演させてもらってます」
毎週、さまざまなSDGsの取り組みを紹介している『サスティな!』。なかでも彼が興味を持ったのは、古い建物をリノベーションし、新たな価値を生み出した2つの取り組みだった。
「ひとつは福岡県で、古くなって解体目前だった団地を一棟まるまる再生するという取り組みでした。団地のそれぞれの部屋に、クラフトビールの醸造所やカフェなど、楽しそうなテナントがいっぱい入っている。蘇った団地には、若い人はもちろん、家族連れや子供たちがたくさん集まって来ているんです。なかでも、団地の外壁一面をクライミング・ウォールにするというアイデアには驚きました」