キャリア・教育

2022.06.13 20:00

失敗の捉え方を変える3つの方法


2. 自分自身を含め、誰かを非難せずに失敗に目を向ける


失敗に対する2つ目の戦略は、誰かを非難することをやめることだ。誰かを批判していれば、怒りと後悔で動揺するだけだろう。

組織行動学者のクリス・アージリスは著書『Teaching Smart People How to Learn(賢い人に学び方を教える)』で、「失敗により自分の思い込みや推測を見直すことが強いられるため、賢い人は実際に失敗すると(あるいは少し標準以下の結果を出しただけでも)驚くほど防御的になる。こうした人は自分の行動を批判的に吟味するのではなく、外部のせいにする。他の誰かや何かなど、ありとあらゆるものだ」と述べている。

今起きていることや起きたことを、自己の価値から分離することが同じくらい重要だ。防御的になるべきではないが、同時に自分を非難すべきでもない。あなたは失敗作ではない。自分は失敗作だと言い聞かせれば、起きたことを客観的に見直しそこから学ぶのに必要な感情的距離を持つ可能性は低い。

3. 失敗から学ぶ


失敗に対処する3つ目の方法は、そこから学ぶことだ。もちろん、何かを学ぶ前には感情的な反応を静める余裕を少し自分自身に与える必要があるかもしれない。一度距離を持ったら、何が起きたかや、その中での自分の役割をしっかり考えること。

あなたに責任があることは何だろう? どのようなステップを踏み損ねたのか? 何をどう変えればよかっただろう?

状況を評価したら失敗を挽回する。謝罪が必要な人全員に謝ること。悪いと思っていることを話し、自分が学んでいることを明確に説明する。失敗に生産的に対処する上で、これが最も難しい部分かもしれない。そしてこれが確実に、最も大きな影響をもたらす部分だ。

先走りして自分やチームに大きく大胆な挑戦を課していれば、必ずミスが出るものだ。イノベーションは厄介なものだが、失敗を乗り越えその先に続く道を見つけることができれば、状況ははるかに改善するだろう。偉大なリーダーは失敗から学びを得て、それを決して忘れない。そうすれば、失敗は一度しかしなくて済む。これは、素晴らしいことではないだろうか?

翻訳・編集=出田静

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