匿名の業界インサイダーのLeaksAppleProによると、アップルは来年のiPhone 15のProモデルをUSB-C端子に移行させ、標準モデルはLightningポートのままにするという。
EUが2024年秋までにすべてのメーカーにUSB-Cを採用させることを決定したことを受け、アップルは先手を打つ形でこの動きに踏み切ったとLeaksAppleProは述べている。
彼によると、アップルは2023年のiPhone 15をProモデル限定でUSB-C対応にした後、2024年のiPhone 16の全てのモデルをEUの基準に沿うよう、USB-Cに切り替える見通しだという。
さらに、興味深いことにLeaksAppleProは、アップルがもう一歩進んで、2024年のiPhone 16 Proをワイヤレス充電のMagSafeのみに対応する「ポートレス仕様」にする可能性があると指摘した。2020年にアップルが導入したMagSafeのワイヤレス充電のパワーは最大15Wであり、40〜60Wが一般的なアンドロイドのUSB-C 急速充電に比べると見劣りするものだ。
とはいえ、EUの新ルールは「有線充電を使用するデバイス」のみに適用されるため、アップルはiPhoneのポートレス化でこのルールの適用を回避できるとLeaksAppleProは述べている。
いずれにしろ、アップルが来年のiPhone 15シリーズで史上初めて、モデルごとに異なる2つの充電ポートを搭載するというのは大きな衝撃だ。この決定の背後には、サプライチェーンの制約の問題があるのかもしれないが、EUの新ルールの施行に先んずる形で、Proモデル限定でUSB-Cを導入し、彼らに従う姿勢を示すのは賢い選択なのかもしれない。
しかし、この動きはまた、顧客を混乱させることにつながり、標準モデルの需要を減少させるだろう。2012年のiPhone 5でLightning端子が導入された際は、Dockコネクタを採用する古い機種の再販価格が一気に下落した。
その結果、もしこの情報が正しいのであれば、iPhoneの買い替えを検討中の人は、難しい決断を迫られることになる。USB-Cへの移行によって今年のiPhone 14の全てのモデルと、来年のiPhone 15の標準モデルは、すぐに再販価値の低いレガシーな端末になる。
iPhone 14に関しては、特にProモデルはカメラのアップグレードとパフォーマンスの向上が期待できるが、価格が大きく上昇することを考えると、さほど意味のある出費とは思えない。
筆者の意見では、何が何でも新しい端末が欲しいという人以外は、今年のiPhone 14シリーズは見送って、2023年の端末がどうなるかを見極めたほうがいいだろう。しかし、もちろん、選択はあなた次第だ。