パワーユニットは、先ほど触れた3.6リッターのV6自然吸気のガソリンエンジンだけど、284psと347Nmを発生している。車重が2,280kgとかなり重い割には、加速感は意外に良い。アクセルを踏むと、出だしはやや鈍く感じるけど、すぐに低速トルクがじわっと盛り上がり、どんどん加速していく。このエンジンで十分だろう。何よりも、クルマは大きくて長くて重いので、都会で運転する時は、コーナリングやバックするときに、普通車以上に注意を払う必要がある。乗り心地は意外としなやかで、ステアリングは多少軽めながら、路面からのフィードバックがしっかりと伝わってくる。
今回、オフロードの試乗はできなかったけど、以前、グラディエーターのベースであるラングラーで激しいダートとマッドの道を走った時は、その4WD性能は問題なくどこも力強く、トラクションを失わず走り抜けた。だから、より悪路の走りに振ったグラディエーターはどのコンディションでも楽に走破できるに違いない。
どんな人が乗るのか? やはり、存在感、悪路での機動性、どの場面にも合うオールマイティさ、走りのよさなどに憧れる人、そして今流行ってるアウトドアやキャンプにピッタリの、キャビン後方の荷台、そのあたりに魅力を感じるユーザーは意外と多いかも。
国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
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