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2022.06.13 06:00

フィリピンで「世界最大の太陽光発電所」計画、建設費4000億円

Getty Images

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フィリピンの大富豪のエンリケ・ラソン・ジュニアが経営する「プライム・インフラストラクチャ・ホールディングス(Prime Infrastructure Holdings)」は、再生可能エネルギーへの投資を強化し、フィリピンに世界最大の太陽光発電施設を建設する計画だ。

プライム・インフラは6月8日、傘下のテラ・ソーラー・フィリピンが2500メガワットから3500メガワットの容量を持つ太陽光発電所を建設すると発表した。関係筋によると、建設費用は約30億ドル(約4000億円)に上る可能性があるという。

4500メガワットアワーを蓄電可能なメガバッテリーを併設するこの発電施設の容量は、インド北部にある世界最大の太陽光発電所「バドラ・ソーラーパーク」の2250メガワットを上回る予定とされる。

プライム・インフラは、フォーブスの「30アンダー30」にも選出された起業家Leandro Levisteが設立したソーラー・フィリピン(Solar Philippines)と共同で、ルソン島の北部と南部で候補地を探すとフォーブスアジアの取材に回答した。

「当社は、過去10年間で培った経験を活かし、世界がかつて見たことのない規模のインフラを構築する」と、プライム・インフラのCEOのGuillaume Lucciは声明で述べた。

テラ・ソーラーは昨年、マニラ首都圏に電力を供給する国内最大の民間電力会社メラルコ(マニラ・エレクトリック社)に約850メガワットの電力を供給する契約を締結していた。

ラソン・ジュニアは、水力発電所や水道事業への投資も行っており、2021年6月には、自身の投資会社Prime Strategic Holdingsの子会社のTrident Waterを通じて水事業会社のManila Waterを傘下に収めていた。

フォーブスは、ラソン・ジュニアの保有資産を61億ドルと試算している。彼は港湾大手インターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービス社や、マニラのソレア・リゾート・アンド・カジノを運営するブルームベリー・リゾーツの支配株主でもある。

編集=上田裕資

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