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2022.06.11

ポルシェが電動自転車のスタートアップ「Fazua」を買収

Getty Images

自動車メーカーのポルシェは6月8日、ドイツのEバイク(電動自転車)関連のスタートアップ「Fazua」を買収し、この分野への投資を強化すると発表した。

同社は2月にFazuaの株式の20%を取得しており、今回、残りの株式をすべて買い取った。

ポルシェは昨年末に、クロアチアの電気自動車(EV)メーカーRimac創業者のメイト・リマック(Mate Rimacが設立したEバイクメーカーGreyp)の株式の過半数を取得しており、それに続いてこの分野への投資を強化した。

ミュンヘンに拠点を置くFazuaは、2013年に設立された企業で、競合よりも軽量でコンパクトなEバイクの駆動システムを開発している。同社は、High-Tech Grunderfondsを含む投資家から2700万ドル(約36億円)以上を調達し、欧州投資銀行からも資金提供を受けている。

ポルシェの取締役会副会長のルッツ・メシュケは声明で、「ライトEバイクカテゴリの先駆者として知られるFazuaは、ポルシェ・ブランドのパイオニア精神と完全に一致する非常に革新的な企業だ。我々はこの分野で多くの経験を持つ強力なパートナーを見つけた」と述べている。

ポルシェは、他にも多くのEバイク関連の企業と提携を行っており、2月にFazuaの20%を取得した際に、オランダの投資会社Ponooc Investmentsと、2つのジョイントベンチャーを設立し、Eバイクに焦点をあてたマイクロモビリティ関連の事業を行うと述べていた。

Eバイクに注力を進める自動車メーカーは、ポルシェだけではない。プジョーやスペインのSEAT(セアト)、GMはいずれも直接的に、または提携や投資を通じてこの分野に進出している。

Eバイクの製造やレンタル、サブスクリプション事業を手がけるスタートアップは昨年、多くのベンチャーキャピタルからの資金を引き寄せており、最近ではドイツのGetHenryがシードラウンドで1740万ドルを調達した。

編集=上田裕資

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