プロのパイロットになった時から欲しかった。航空のDNAが刻まれているブライトリング

BREITLING Navitimer B01 Chronograph 43

エアレース・パイロット室屋義秀が、ブライトリングの「ナビタイマー」を語る。


「アビエイター(飛行士)にとっては、時計=ブライトリングのイメージが強い。実際、ブライトリングにはスポーツ航空の分野を長年にわたって支えていただいています。ブライトリングには航空のDNAが刻まれていることを、我々パイロットは理解しており、ブランドへの絶大な信頼感があるのです」

そう語るのは、エアレース・パイロットの室屋義秀。1990年代からエアショーの活動を始め、2009年には「レッドブルエアレース・ワールドチャンピオンシップ」に日本人で初めて参戦。17年にはアジア人として初のワールドチャンピオンに輝いた、この分野の第一人者だ。もちろんその腕には、ブライトリング「ナビタイマー」が装着されている。

「プロのパイロットになった時から、欲しかった時計です。高価なものなのでなかなか手に入れられずにいましたが、買うならナビタイマーと決めていました。最初の1本は、訓練を始めて5年目くらいに、自分へのご褒美として購入しました」

もちろん「格好いいから」というのもあったのだが、パイロットらしい、ちゃんとした理由もある。

「パイロットにとって時間は極めて重要です。自分がいまどこにいるかは時間から認識するので、さまざまな環境下でも必ず正確に動く時計が必要なのです。計算尺も使う機会は多く、ナビタイマーならそれが付いています」

計算尺は、ベゼルを回転させて、ベゼル上の目盛りと文字盤の目盛りを対応させることで、かけ算や割り算ができるというもの。さらに地図から飛行距離と時間を算出し、飛行中の高度補正や燃料消費の計算をも可能にする、というもの。それらは、デザインにも大きな影響を与えており、「ナビタイマー」の大きな特徴のひとつにもなっている。

そのナビタイマーも今年70周年を迎え、リニューアルされた。大きなポイントは、オリジナルモデルに倣ってタキメーターをなくしたこと。さらに、最初期のモデルに使われていたAOPA(国際オーナーパイロット協会)のエンブレムに由来するウィングを復活させている。ダイヤルカラーも、モダンなアイスブルー、ミントグリーン、カッパーを新たに採用。室屋も「アイスブルーの文字盤は新鮮でいいですね」と話す。

休止していたエアレースも、3年ぶりに「エアレース・ワールドチャンピオンシップ」として再開する。7月の初戦を皮切りに、室屋をはじめ、12人のパイロットがチャンピオンを目指し、熱き戦いを繰り広げる。
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text by Ryoji Fukutome|illustration by Adam Cruft

この記事は 「Forbes JAPAN No.094 2022年月6号(2022/4/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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