ソーシャルコマースでは簡略化が不可欠
調査では、「ソーシャルメディアに影響を受けて、別のチャネルで商品を購入したことがある」と回答した人が69%にのぼった。その一番の理由は、「購入が簡単だった」ことだ。従って、小規模ビジネスは消費者に対して、面倒や摩擦のないフリクションレスな購入プロセスを提供するよう努める必要がある。
主な購入要因が「簡単さ」であるなら、オンラインでの購入プロセスには、煩わしさや欠陥があってはならない。バザーボイスはこう強調する。「スムーズでシームレスであることが一番重要だ。購入プロセスに多少でも面倒なところがあれば、買い物客は逃げ出してしまうだろう」
オンラインとオフラインの「ハイブリッドな買い物」
調査では、「過去6カ月間にハイブリッドな方法で買い物をした」人が64%にのぼり、「店舗に足を運ぶ前に、オンラインで検索した」人も64%だった。実際に購入するのは実店舗であっても、事前にオンラインで購入したい商品を調べるわけだ。パンデミック中に見られるようになったこうした習慣も、今後定着していくだろう。
バザーボイスは、「いまでは、スマートフォンを指先でタップするだけで、ありとあらゆる商品が購入できる。そのため、商品が欠品していたり在庫切れだったりすると、あるいは、単に自分の定番ブランドに魅力を感じられなくなったりすると、異なるブランドを試してみるという消費者の傾向は、これまでになく強くなっている」と指摘している。
どのような小売店であれ、消費者が望むタイミング、場所、方法に応じて製品を提供することが肝心だ。パンデミックによって明らかになったのは、外的な要因が変化するなかで、消費者のどういった行動が定着し、どういった行動が定着せずに消えていくのかを決めつけてはならない、ということなのだ。